7/24 うまくいきすぎ?シロギス試釣。
●協力/ティカジャパン株式会社ですが、なにか?
商品名が『MAGICAL★ONE』に、カラーがメタリックピンクに決定した「つれる竿」プロジェクト。
今回はプロトタイプ1号を使った1回目の実釣テスト・シロギス釣りのはなし。
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舞台は船橋出船で訪れた盤洲の水深10メートル前後の浅場。今回、プロト1号を使ってモニタリングしてもらうのは本誌でたびたび登場しているビギナー・食べたガール笹本里絵。
この組み合わせ、実は7月15日号の第2特集「シロギス釣りのウソ×ホント」の取材。このとき「つれる竿」の試釣も行ったわけだ。
「それって二毛作って言うんですよね?」
とティカジャパン・吉田俊介さんにツッコまれたが、予算がないのだから仕方ない。
●シロギス釣りでのグリップをチェック!
シロギス専用竿はリアグリップの長さ20センチ以内が主流、実際に短いグリップは操作性がいい。
つれる竿=MAGICAL★ONEのグリップは20〜30センチへ伸縮できる可変式(全長170センチから180センチ)で、グリップはスピニング、ベイト両方の取り付け可能。穂先は硬・軟2種を備える。
当然、シロギス釣りではグリップを縮めた状態で、スピニングリールを取り付け、穂先は軟らかいほうをセットする。
一方、モルモット、いや、モニター・笹本里絵の仕様。
・腕力=一般的な女性(強め)。
・体格=一般的な女性(大きめ)。
・技量=典型的な初心者。
何の先入観も持たずに使ってもらう格好の人物である。
そして実釣。
グリップの使用感について不満はないようだった。そこで、2時間ほど使って慣れてきたあたりでリアグリップを10センチ伸ばし、30センチとして使ってもらうと……、
「ちょっと使いづらいです〜」
しめしめ、である。やはりショートグリップはシロギス釣りでは必要と確認できた。
●シロギス釣りでの竿の調子をチェック!
汎用竿は帯に短したすきに長し。完璧に満足させるのであれば専用竿。そう、ある程度の妥協は想定の範囲内である。
ちなみにプロト1号のブランクス(竿のメインの部分)はライト用の竿を元に設計。それゆえ、シロギス釣りには硬いのではないか? と思われた。
ところが、笹本が使う限り、硬いことによって扱いにくさを感じたり、釣れないことはなかったそうだ。この日はプロト1号のほかシロギス専用竿(高級品)と小物用汎用竿(これも高級品)を持参、途中、使い比べてもらったが、驚くことに笹本が最も使いやすいと評したのはプロト1号だった。
実際に私も使ってみたが、プロト1号はオモリ15号では穂先以外、ほとんど曲がり込まない。印象としては硬く思えるのだが、仕掛けを動かしやすく、軽く感じる。
明らかに重量は他の竿のほうが軽いのだが、グリップの重さ(スライド式のため、実際ちょっと重め)がバランスを手前にして持ち重りを軽減、操作を軽くしているようだ。
穂先について笹本は「アタリがスゴくよく分かる」と言う。ホンマかいなと思い私も使ってみたのだが、あれま、敏感さに驚いた。ただし、この日プロト1号に付けられた穂先は改良前、いわば「プロトのプロト」で、量産化するには強度面での不安が残る物。方向性は確認できたものの、まだ評価しきれない。
ちなみに、船橋港つり滝の佐藤正和船長も「まったく問題なし。初心者が使うには分かりやすい竿だと思うよ!」と太鼓判を押してくれた。
この日、シロギス釣り2回目の笹本は49尾を釣って次頭。手前味噌だが、汎用竿でこれほど快適に釣れるとは驚いた。
もちろん専用竿にかなうなんて、これっぽっちも思っていない。ただ、初心者がシロギスを釣るとき、持ち重りせず、仕掛けを動かしやすい竿は、間違いなく強い味方になることが分かった。まあ、その要素が他の釣りでデメリットになるかもしれないが、それは試釣を続ける中で判明していくことだろう。
「つれる竿」の2大釣り物は、
●軽いオモリ=シロギス
●重めのオモリ=ライトアジ
まずはシロギスを難なくクリア、うれしい誤算である。
次号、カラーリングサンプルで再びアンケート案浮上!?