18/24 重さのモンダイ?
●協力/年末年始もティカジャパン株式会社
「吉田さん、先日、沖釣りの愛好者が50人以上集まる忘年会に行ってきたのですが、会場で数名の女性から『つれる竿』の価格について聞かれましたよ」
「ええ!?今回も価格のモンダイなんですか?」
「いえ、違います。ただ、皆さん気にかけてくださっていて、うれしいな、と」
「で、どうだったのですか?」
「そりゃもう皆さん怒り心頭、カンカンですよ」
「え……!」
「冗談です。あくまで私の予想店頭価格を申し上げると、おおむね『替え穂が付いてその価格ならお値打ちね!』って感じのリアクションでした」
「そ、そうでしたか……」
「ぼくの説明不足もあるかもしれませんので、今一度『つれる竿』のスペックを表記しておきましょう」
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MAGICAL★ONE
・穂先2本付き
・バット部10センチ伸縮
・ベイトリール、スピニングリール両方に対応。
[対象魚](試釣済みのもの)
●穂先A(硬いほう)=ライトアジ、ライトタチウオ、ライトジギング(タチウオ、シーバス)カワハギ、カサゴ、イシモチ(ほ
かライトマルイカが候補)
●穂先S(軟らかいほう)=シロギス、イイダコ、餌木スミイカ、湾フグ、東京湾のアイナメ(ほかマゴチ、アナゴが候補)
・メーカー希望本体価格=1万5000円
・フィッシングショーで展示後、5月より釣具店、つり情報ホームページ内のショップにて発売予定。
◇
「ところで吉田さん、最終サンプルの重量や長さは、そのまま市販品と同じなのですか?」
「ガイドやリールシートの素材が若干変わります」
「それは、いいほうに変わるのですか?」
「も、もちろんです。市販品は若干軽くなるかもしれません」
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・全長=171センチ、バットを伸ばした状態で181センチ
・重量=120グラム(最終サンプル)
◇
「この竿、女性に持ってもらうと必ずと言っていいくらい『軽い!』って驚いてくれるんです」
「重量自体軽く仕上げていますが、バットに重心がくるバランスも効果的なのかもしれません」
満足げな吉田さん。しかし、お世辞抜きで『つれる竿』は持った感触が軽い。
「数字以上に軽く感じるし、疲れませんよ。シロギスでも、イイダコでも、試釣のときにぼくの使っている竿と使い比べてもらうと『つれる竿のほうが軽くていい』って言ってましたもの」
「女性やビギナーにとって、軽く感じるというのは大切ですから、その点も成功ですね」
またまた満足げな吉田さん。
「でも吉田さん。120グラムという重量は飛び抜けて軽いわけではありません。カワハギ竿のトップモデルは80グラムを切ろうかという軽さです」
「ちょ、ちょっと待ってください。カワハギ用のトップモデルはブランクスもパーツも最軽量、最高級のものが使われていますから、価格なりに軽く仕上がっているのです」
慌てて説明する吉田さん。もちろん、メーカー希望本体価格(打つのが面倒だなぁ長くて)1万5000円の竿と、4万円クラスの竿を比べてはいけない。
「ところで、もう1つ気になっていたのですが、プロト1号の自重は115グラム、プロト2号は118グラムでした。元部を硬くするためにカーボンを巻く量を増やしていますから、プロト1号に比べて2号が重くなるのは分かるんです。でも、最終サンプルがプロト2号よりも2グラム重い120グラムなのは、なぜ?」
「それは塗料などによるものです。ラメは重量がかさみやすいので、これだけ発色のいいラメピンクに塗装するには、普通はもっと重量が増加する可能性が高いぐらいのです」
釈明会見状態ではなく、誇らしげに説明する吉田さん。2グラムの増加の120グラムに抑えているのはかなり優秀といえるの
だそうだ。
次号、最新の試釣の様子を紹介、の予定。