本牧沖のポイントは水深25〜30メートルほどとやや深め。堤防際や沖の根周りなどを狙っていく。海底の形状も比較的平たんな場所や、油断するとあっと言う間に根掛かりしてしまう荒い場所など様ざま。
　どのポイントでもそれなりにアタリはあるのだが、魚のサイズは15センチに満たないリリースサイズが多かったり、かと思えば当日最大の28センチが上がったりとバラツキがある。
　また、場所によってはカサゴばかり食ってくるかと思えば、メバルばかりがダブル、トリプルで釣れることもありと、決して入れ食いというわけではないが、釣りとしては変化があって飽きずに楽しめる展開。
　そんな中でやや苦戦気味なのはみっちぃ。いつもはルアー系の釣りが多いようで、動かさない、合わせないというエビメバルのコツが今ひとつ飲み込めないよう。普段はスミイカ船の舵を握っているという仲乗り役の都築船長に色いろ教わりながらどうにか数をのばしていくが、どういうわけか釣れてくるのはカサゴのほうが多く、本人は今イチ不満げ。
　確かに基本はメバル船だから、メバルが釣れるに越したことはないんだけど、でもアナタの釣ってる良型のカサゴ、けっこう上物ですよ。
　ま、それはともかく午後3時の沖揚がりにはトップの人でメバル35尾、平均でも20尾前後と初日としては上々の釣果。本来、メバルのトップシーズンは濁り潮の差し込む5月前後。開幕当初は数がのび悩むこともあるのだが、この日は潮がやや濁り気味だったのがよかったのかもとは船長。
　湾奥出船のメバルシーズンは初夏、7月ごろまでと長い。爆発的な釣果ではなかったが、開幕直後としては十分な手応えで、今期も安泰といえるだろう。

［かみや］神谷 淳一船長