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[メバル]
東京湾奥船橋発…長浦~富津沖 内木

湾奥メバル好期目前 狙うは尺超えなり!

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本誌APC/釜井昌二
掲載号: 2010年4月15日号

あと1センチ!

 


目を見張るようなメバルの大きさ!
竿先の動きに集中!


 最近、釣り人の間で「メバカサ」という俗称で呼ばれるようになってきた湾奥のエビメバル。メバルの釣果が多い日もあれば、カサゴが多い日もあるから「メバカサ」なのだとか。
 また、様ざまな特エサを持ち込んでは「あれが食う、これが食う」と、楽しみ方も増え、もはや「エビメバル」というカテゴリーに収まりきらない釣り物と化しているようだ。
 
 そんな「メバカサ」を楽しもうと、3月17日、船橋の内木を訪れた。この日は8人のお客さんが集まり、仲乗りの寺内さん、私を含めた10人で出船。
 経験者ばかりだったので、内木船長お得意の「出船前レクチャー」は省略。7時にもやいを解いて、航程40分ほどの長浦沖からスタートした。
 ポイントに着くと、思っていた以上に北寄りの風が強く、釣りづらそうな気配。ていねいにエサを付けて投入の合図を待った。
 内木では、生きたモエビと冷凍のゴリと呼ばれる小魚の2つのエサが配られる。どちらのエサをどこのハリに付けるかは自由。
 モエビは尾を切って切り口から3関節くらい通し刺しにする。ハリの軸に真っすぐ通さないと、ハリスがヨレやすくなるから要注意だ。ゴリは下アゴから上アゴにハリを抜き、チョン掛けすればOK。
 「どうぞ。水深は20メートルです。オモリを底に着けたまま、じっくりとアタリを待ってください。根掛かりはほとんどないですから、1匹掛かったら追い食いを狙ってもいいですよ。2分待ってもアタリがないときは、エサや仕掛けの点検も兼ねて仕掛けを入れ直してみてください」と、船長のアナウンス。
 長浦沖の障害物周りは良型が多いポイント。今期も尺上のメバルが何尾か上がっているとのことで、皆さんそれを知ってか、竿先をにらむ目が実に鋭い。
 まずはミヨシ寄りで24センチ級のカサゴとメバル。続いてトモ寄りで同サイズのメバルが取り込まれると、胴の間の親子にもアタリが続き、中学生の息子さんは27センチ級の幅広なメバルを釣り上げた。試験休みで連れてきてもらったという彼は、大人顔負けの腕前で良型のメバルとカサゴを連発していた。
 私も負けじと竿を出す。もちろん狙いは尺超え、幅広のメバルちゃん。
 私がこの釣りで最も注意しているのは、オモリ着底の感触だ。海底が固い=根や石などがある、海底が軟らかい=砂泥底、という具合にオモリ着底の感触で見極めてやる。
 コツンと固いならそのままジッとこらえてアタリを待つ、モヤッと軟らかいなら15〜20秒ほどでオモリを海底から離し、ゆっくりと仕掛けの位置を移動させてやる。
 これまでの実績で、海底が固い所に入った仕掛けほどアタリが出る確率が高い。ちなみに、内木ではオモリを着底させたままアタリを待つのが基本スタイルとなる。
 投入した仕掛けをジッとさせて待つこと数秒。竿先に明確なアタリが出た。ゆっくり竿を立てると、ゴゴンと竿先がたたかれた。力強い引きを見せて釣れ上がったのは、27センチの良型カサゴ。
 続いては見逃してしまうような小さなアタリ。道糸を張らずたるませずの状態でジッと待つこと数秒。穂先がジワリとモタレた。そ〜っと竿先を持ち上げると、愛竿がキュキューンと絞り込まれた。
 時折、リールを巻く手も止まるグレートな引き込みを見せたのは、29センチの良型メバル。尺に1センチ足りず、悔しい気持ちもあったが、久びさの良型の引きに、シビレるひとときを楽しませてもらった。


 

 


 

 

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