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[オキメバル]
銚子外川港出船…外川沖 福田丸

フラッシャーで良型ズラズラ 外川沖でオキメバルを堪能

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本誌編集部/斉藤貴伸
掲載号: 2011年3月15日号

7本バリにパーフェクト

 


38センチ。今年はとくに大型が目立つ釣れ具合が続いている


 沖釣りの対象となっているオキメバルは、主にトゴットメバルとウスメバルの2種。より大型化するのはウスメバルで、30〜40センチの良型がそろう釣り場もある。
 関東では東伊豆や沖ノ瀬、銚子から北の海域が人気の釣り場といえるだろう。
 今回取材した銚子外川沖はここ数年で一番の釣れ具合をみせており、25〜40センチがトップで50尾を超えた日も出ている。
 本誌連載「花板指南」でおなじみの細山和範さんを誘い、食材確保も兼ねて釣行したのは2月17日のこと。銚子外川港の福田丸に乗船した。
 
 外川沖のオキメバルではフラッシャー仕掛けを使う。仕掛け図に取り上げたのは福田丸の船宿仕掛けだが、7本バリが標準と考えていいだろう。
 おそらく自分で7本バリのフラッシャー仕掛けを作る人はほとんどいないだろうが、今回は挑戦してみた。
 そう難しいものではなく、こちらも本誌連載「沖釣り仕掛けの技術」で昨年取り上げた、フラッシャーバリの作り方を参考にすれば手際よく作れる。
 1本のハリごとに結ぶパーツ、赤白の2種のフラッシャー、オーロラ糸やサバ皮を先に必要数だけ作ってしまい、それを束ねてハリスでハリと一緒に巻き止めればいい。
 赤、白、赤白、サバ皮に白の4つのパターンのハリを作り、それらを2種ずつ組み合わせて4組の仕掛けを作ってみた。フラッシャーの長さはとりあえず5センチと長めにしておき、船宿仕掛けを参考に船上で長さを切りそろえることにした。小型の治具(じぐ)に仕掛けを巻いておくと、この作業が簡単にできる。
 さて、当日は今にも雨が落ちてきそうな空模様の上、南風がやや強い。予報ではこんなに悪くはないはずだったが、こればかりは仕方がない。
 福田稔船長の操船で午前4時半に出船。釣り客は8名。私は右舷ミヨシ、隣が細山さんの釣り座。船長から、この天候では釣り場まで1時間ちょっとかかるので、暖房の効いたキャビンに入るようにすすめられた。
 釣り場に着くころようやく明るくなる。自作の7本バリを船ベリに備え付けられたマグネット板にセットしてスタンバイ。ハリにはサバの切り身とホタルイカを交互に付けてみた。波と風がかなりあり、おまけに雨まで降ってきた。投入前に仕掛けが絡まないように注意を払う。
 慎重に反応を探していた船長から投入合図が出る。水深は130メートル、オモリを底から50センチくらい切って待ってと指示が続く。
 初めの30分ほどはアタリが出なかったが、すっかり明るくなった7時前、細山さんがウスメバル4尾にアジ2尾という6点掛けを取り込む。メバルもアジも型がいい。
 私はメバルの4点掛けの次の投入で、初めのアタリが出てからじっくり待って巻き上げたところ、7本バリに7尾のメバルが掛かってきた。
 自作の仕掛けにパーフェクトで掛かってきたのだから、うれしくないわけはないのだが、一抹の寂しさもある。というのは、2つのパターンのハリと交互に違うエサのどれにも掛かったのは、なんでもいいということではないか。
 ぜいたくを言うようだが、そこのところがいまひとつ釈然としない。手間をかけて仕掛けを自作する効果は、自己満足の範疇にとどまるのか。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。