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本誌APC(東京)/椎名義徳
掲載号: 2010年5月1日号
立ちはだかる〝壁〞
本格的な深場釣りに入門するなら南伊豆が一番!
日が高くなった後半は400〜500メートルダチの深みへ移動。
しかし、潮が速く大苦戦。〝壁〞とも呼ばれるこのポイントは、500メートルから300メートルまでほぼ垂直に切り立った崖場。仕掛けを投入すれば毎投アタリはくるのだが、真横から根にぶつかるような速潮とあって、仕掛けをどんどん上げていく探り方をしても上バリからごっそり根に張り付いてしまい、どうにもこうにも魚が上がってこない。2キロ超級が当たり前に出るポイントだけに、うーん、惜しい。
ラストとなる8投目。
「〝壁〞から離して入れてみましたから、アタリがあったら少しずつ道糸を送ってください」
着底後しばらくするといいアタリ。道糸を送り込むごとに竿先がたたかれる。巻き上げスイッチを入れ、捨て糸が切れても竿はギュンギュン弧を描いたままだ。
「これはかなり付いてるね」
仲乗りさんから声をかけられ、思わずニヤニヤ。
しかし、仕掛けが流れていくその先には〝壁〞がある。300メートルラインをかわすまでは安心できない。多少のバレのリスクを承知で速めの速度で巻き上げる。が、残り380メートルのところで竿がギューンと入り、リールの巻き上げが止まってしまった……。
結局、後半の深みのポイントでは毎投アタリはあったものの速い潮と〝壁〞に阻まれてキンメはゲットできず、8回の投入を終えて沖揚がりとなった。
船中釣果は朝方の2投で当てた6〜14枚。型も1〜1.8キロと申し分ないので十二分と言える釣果。運よく根に仕掛けを取られることなく上げることができた僚船では、2.5キロ超の特大サイズも上がっていたようなので、今後がますます楽しみである。
[愛丸]佐野 譲船長
Page1 海 底では桜が満開
Page2 ズラズラと良型14枚!
Page3立ちはだかる〝壁〞
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