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[マコガレイ]
東京湾奥浦安発…木更津沖〜中ノ瀬 岩田屋

花見ガレイは八分咲き 大型の期待はまだあり

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フィッシングライター◎竹川啓二
掲載号: 2009年5月1日号

潮が速すぎる!

 


花見ガレイのチャンスはまだまだこれから!
当宿の仕掛けは完成度が高く、ベテランも多用しているそうだ。看板猫もおすすめ!?


 東京湾のマコガレイシーズンもいよいよ佳境に突入した。3月下旬から4月上旬にかけてのカレイ釣りを「花見ガレイ」と呼ぶが、もちろん桜の開花に合わせて。なんと風情のある呼び方だろう。
 昔に比べて釣り場も減り、釣れるカレイそのものも少なくなってきているのに、根強いファンがたくさんいるのはやはり昔から江戸前の代表魚だからだろう。冬から春にかけてのシーズン中に一度はカレイ釣りに行かなくては……
 という思いに駆られる江戸前釣りファンも少なくないようだ(無論私もその1人)。
 3月27日に出かけたのは湾奥浦安に4代続く老舗、岩田屋だ。
 この船宿は江戸前の釣りが大の得意。しかもやたらとサイズにこだわりを持っていて、これから始まるカサゴはもちろん秋のカワハギまで、どれも30センチオーバーを一番の目標として掲げている。カレイに至っては常に40センチオーバーのいわゆる座布団クラスを狙っているのだ。
 
 私のほか4名のファンを乗せ、4代目の岩田一人船長の操船で定刻午前7時に河岸払い。先週45センチが釣れた木更津沖へ向けて海上をひた走る。
 小一時間のちにエンジンがスローになり、アンカーが投げ込まれたところで開始の合図が出た。
 キャビンからノソノソとはい出てあくびをしながら道具の準備をする私。春眠暁を覚えずとはこのことか!?
 最初のポイントは深すぎず、浅すぎずの16メートルダチ。かつての東京湾のカレイ釣りは2本竿で船下を小づいて釣るのが基本スタイルだったが、現在は置き竿が主流。よって私は仕掛けを入れてから撮影の準備をすることにした。
 片テンビン2本バリ仕掛けにアオイソメを房掛けにし、スピニングリールのベイルアームを返す。ところが真下に落ちるはずの仕掛けは真後ろへとカッ飛んでいった。
 すぐに巻き上げてオモリを25号から30号に交換し、再投入すると、なんとか途中で止まってくれた。しかし道糸は斜めに入り、オマツリが起こりそうな雰囲気である。
 道具は3組用意していたが、この潮の速さに閉口した私はとりあえず2組だけを先発投入。カメラを準備し、いつ釣れてもいい状態になったところでその場にゴロリと寝ころんだ。
 なぜかって?
 昔から言うでしょ、カレイは寝て待てって……いや、果報は寝て待てだっけ。
 一見、不真面目に見える寝ころび作戦だけど、横になることでロッドホルダーに掛けた竿先の動きが見やすくなるから、まんざらダメとは言い切れないはず。
 もちろん寝たきりじゃいけない。時どき竿を誘い上げる動作も不可欠。さらに10〜20分に1度のペースでエサの確認も必須だ。
 というわけで、待ちの釣りとは言うものの、色いろと忙しくて結局寝てるヒマもないというのがこの釣りなのだ。


 

 


 

 

Page1 潮が速すぎる!
Page2 ついに40センチ級が出た



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。