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本誌APC(神奈川)◎平林 潔
掲載号: 2009年5月1日号
やった、60センチオーバー
例年に比べてスタートは早かったが、上々の釣れっぷりでした
置き竿にしているだけではいけません
幸いなことに昼過ぎからは海もナいできた。僕もキャビンの陰から出て釣り座に戻る。
13時過ぎ、シロギス竿がグッと押さえ込まれた。グーッグーッと大きなストロークで何度も引き込まれた後、キューンと絞り込まれた。合わせると大型の感触。魚は激しく暴れ、竿も大きく曲がる。
ところが水深の半分くらい浮かせたところで突然竿先がフワッ。ありゃ、バレた。上げてみるとハリだけ。これには玉網を構えた船長もがっかり。
「ごめんなさい」と懺悔の気分。でもね、完全にハリ掛かりしてたはずなんだけどなあ。
13時半過ぎには左ミヨシ氏が2本目をゲット。初物と同サイズの40センチ級。
船長の読みどおり、午後の上げ潮狙いが的中したようだ。続いて僕のシロギス竿にも再びアタリが訪れた。
今度はバッチリ。無事50センチ級をゲットした。それにしてもキューンと大きく竿先が入るまでのドキドキ感は最高、やっぱりマゴチ釣りって面白いよ。
納竿直前の14時半前には、軟調の置き竿にアタった。完全に竿先が海面に突き刺さった時点で合わせると竿はグニャリ。元もと軟らかい竿だが、この曲がりは尋常ではない。
海面にユラユラーッと姿が見えた瞬間、僕と船長は「デカイ!」と声を出した。
メジャーで測ると、なんと62センチ。初日から60センチ超えが出たとあれば船長もご機嫌。僕も船宿ホームページ用の撮影に快く協力する。
「今日は、これでいいや!」なんて話しながら釣ったマゴチの写真を撮ってたら、シロギス竿の様子がおかしい。
ん?
竿を手にして少し聞き上げて見ると、きたんだよね、グーッグーッが。
だけど最後にキューンと入って「3本目ゲット」と合わせたらグッと重さが乗ったあとでフワッとなっちゃった。
合わせのタイミングは悪くなかったと思うが、もう一息、
「唾ゴックン」くらいの間が必要だったのかもしれない。
食いが立ってきたということで、船長は少し時間を延長。僕にはフグのアタリしかこなかったが、左ミヨシ氏が小型ながら3本目をゲットしたところで沖揚がり。
船中オデコが3名出てしまったが、初日だし仕方がない。僕も5打数2安打ということでやや情けない気分だが、あの62センチは、WBCでイチローが打った最後の一打に匹敵しないかな?
とにかく東京湾のマゴチ釣りは始まったばかり。例年5月中は大貫沖を攻め、6月からは小柴沖、7月から横浜沖や扇島沖へと順次釣り場が移行していく。
竿をヘシ折るような大型もまだまだ出てくるはずなので、ぜひ挑戦していただきたい。
[渡辺釣船店]田中茂生船長
Page1 当日の大貫沖は極寒
Page2やった、60センチオーバー
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。