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[マダイ]
三浦半島久里浜港発…久里浜沖 網屋丸

東京湾の乗っ込み 大ダイ、今こそ満開!

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フィッシングライター/山口 充
掲載号: 2010年5月15日号

枝バリヒット率高し

 


付けエサの点検をまめに行うと……ゴゴンときます!


 数回再投入を繰り返していると、突然、ガチッと電動リールから嫌な音がした。レベルワインドの故障とメカニカルブレーキが効かない状態になってしまった。
 「なんとか一日もってくれ」
 祈りながら寒さをこらえて頑張っていると、馬場さんに再びアタリがきた。
 潮が速く、ラインが斜めに入っているのでオマツリに注意しながらビシを回収してハリスをたぐり寄せる。無事に1キロ級のきれいなマダイが取り込まれた。
 続いて私の竿にアタリが訪れた。穂先がもたれるように押さえ込まれた後、アタリとともに穂先が海面に入った。しっかりとロッドを立ててフッキング。引きを楽しみつつも、レベルワインドの故障で道糸が偏るので、手で直したりと大忙し。
 上がったのは、1キロ級ながら黒ずんだ乗っ込みカラーのマダイだった。
 潮止まりの時間になり、寒さがピークを迎える。細かい潮回りをしながら下げ潮を待っていると、吉津さんがマダイを立て続けにヒットさせた。さらに船長から、
 「仕立船で3キロクラスが出たみたいだよ」と聞かされれば、寒さも一気に吹き飛ぶ。潮が効いてきたようで、吉津さんがさらにマダイを追加。
 ここで枝バリのヒット率が高いことが気になった。
 私も馬場さんも1本バリ。というのも、2日前に網屋丸に乗船したとき、大型マダイらしきを残り数メートルでバラシ。このとき使用していた2本バリ仕掛けが、枝バリの結び目から切れていたからだ。
 あの悪夢を避けるため1本バリにしていたのだが、外道が多い場合、1本バリだとマダイが食う前に外道にエサを取られてしまう。2本バリなら底付近の先バリが外道に取られても、少し上の枝バリのエサが無事ならマダイが食う確率が上がる。
 右舷胴の間の河野さんがマダイを上げると、船中次つぎとアタリが出始めた。乗っ込みらしくないきれいなマダイも姿を現した。
 後半、吉津さんは再びマダイを連続ゲット。大型のマアジも追加し、午後2時30分の沖揚がりまで釣れ続いた。
 釣果は0〜7枚。1キロ前後が主体だったが、別船では3キロも上がっていた。
 この日は海況が悪く残念なコンディションであったが、大型の期待は十分ある。海の中は今がまさに春本番。花見に続いて、東京湾の大ダイでもう一度春を満喫してはいかがだろう。



網屋丸]三富政夫船長

 

 


 

 

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