海が穏やかになると、誘ってアタリを出すまでは順調になってきた。
　この日は、仕掛けの動きを止めてから穂先に若干テンションがかかる程度にわずかに仕掛けを引き、すぐにフッと戻してやるような誘いが最も効果的だった。そんな誘いで仕掛けを船下まで引いてくると、どこかでククッと穂先が引き込まれた。
　11時半を過ぎると、海はベタナギになった。
　「あーあ、朝からこんなんだったらなあ」と思うが、まあそんなもんだろう。
　本来は12時に沖揚がりなのだが、船長は30分の延長サービスをしてくれ、12時半過ぎに納竿となった。
　トップは左大ドモ氏で32尾。僕は後半の誘い釣りで28尾にまで追い上げたが、合わせ損じが数多くあった。右大ドモ氏は22尾、スソは6尾だから、平均して15尾程度は釣っていたようだ。
　18〜21センチがレギュラーサイズだったからグッド！
　短時間の釣りの土産としては十分すぎるだろう。何尾か交じったメゴチもまずまずサイズ。天ぷらには最高だ。
　変則的な天候が過ぎ去ってポカポカ陽気が続けば、もっと釣果も上向いてくるはず。朝から好条件だったら60尾程度は狙える雰囲気だったし、その後はトップ40〜50尾程度の釣果が出ているから今後に期待しよう。
　外で過ごすのが心地よい5月。手軽に楽しめるショートキス乗合はファミリーやカップル、仲間で遊ぶのにぴったりだ。シャープなシロギスの引きにシビれた後は、天ぷらや刺身でキュッと1杯。これが最高！
　だよね。

［池田丸］遠藤政嗣船長