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[イサキ]
南房江見港発…江見沖 第二絹丸

春の南房イサキ好調 多彩なゲストに期待

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本誌APC(東京)◎鈴木良和
掲載号: 2009年5月15日号

反応はすごいが…?

 


旬の梅雨までおよそ1カ月。これからがイサキの本格期!
シャクればいいってもんじゃないのよ、鈴木さん!


 アウトドアレジャーを楽しむのにちょうどいいこの季節、私がおすすめしたい釣り物は南房のイサキ五目である。
 とくに今回訪れた江見沖は本命イサキのほか、多くのゲストが交じることで有名。もちろん帰宅後の食卓も華やかになること請け合いだ。
 
 4月11日。釣友の野木さんと木村くんを連れて江見の第二絹丸を訪れた。大川浅雄船長の操船で5時半に岸払い。航程20分で最初のポイントである江見沖の定置網周りへ到着した。
 操舵室の魚探を見せてもらうと、画面にはびっしりと魚影が映し出されている。
 「ものすごい反応ですね。これなら大漁間違いなしでは?」そんな言葉をかけたが船長は「うーん」と浮かない表情。
 「南西の強風が2日間も吹いて、水温が急に下がってしまったからなあ……あと3度上がって18度になれば問題ないんだけどよお」とのこと。
 「それと鈴木さん、今日はあまり仕掛けを動かさないほうがいいよ」とアドバイスをしてくれた。
 そう言われても、イサキは誘ってナンボの釣りだと思っている。それにこれだけ反応が出ているのだからと、私は船長のアドバイスを聞き流してしまった(後にこの言葉の重さを思い知るのだが……)。
 「いいですよ。水深は50メートル。35〜45メートルの間を探ってください」
 船長の合図と同時に皆さん一斉に仕掛けを投入。
 「アタリが集中するのは40メートル前後だと思いますよ」と、追加の指示。
 朝一番はイサキのゴールデンタイムとなることが多い。場合によっては開始1時間ほどで当日の釣果の半分近くが釣れることも少なくないのだが、私はひとまず竿を置き、カメラを持ってスタンバイする。
 ところが船長の言ったとおりに魚の活性は低い。ちょうど出鼻をくじかれたような格好だ。
 ようやくアタリをとらえたのは釣友の女性アングラー野木さん。
 「この引きはアジみたいよ」と言いながら釣り上げたのは25センチほどのアジ。
 続けざまに釣友の木村くんも同級をキャッチ。以降はだんだんとアジの食いがよくなってきた。
 「今度は本命みたいだね」とうれしそうに巻き上げ始めたのはまたしても野木さん。それは全長30センチ、船中初のイサキである。
 そのころからイサキに交じり、ハナダイやカイワリも顔を見せ、少しずつ船上に活気が戻ってきた。
 開始から1時間ほど経過したところで私も自席に戻って竿を出す。仕掛けはイサキ釣りで定番となりつつあるカラーバリの仕掛け。
 これは付けエサ要らずで手返しよく狙えるのだが、船長のおすすめは先バリにオキアミ、残り2本にイカタンやバイオベイトを付けてみて、これで食いのよかったエサを次投からメインにする方法。いずれにせよ、それぞれの付けエサは各自持参となるので注意していただきたい。
 当日の私はバイオベイトしか持ち合わせていなかったので、3本バリすべてに米粒大にカットしたバイオベイトを付けてみた。
 いったん仕掛けを47メートルまで落としたのち、ゆっくりと仕掛けの全長分にあたる2メートルを巻き上げ、45メートルからシャクリ上げていく。
 食いが渋い上に潮があまり流れていないため、50センチ刻みのシャクリを入れたあと、食わせる間を長めに取ってみた。しかし船長が言う40メートル付近でもこれという反応はなく、36メートルまで探りを入れてみる。
 再度45メートルまで仕掛けを下ろして同じ動作で誘ってみると、42メートル付近でククッときた。取り込んだのは28センチのアジ。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。