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[ショウサイフグ]
東京湾奥羽田発…大貫沖 えさ政釣船店

カットウの釣趣愉しむ “湾フグ”の秋は今から

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フィッシングライター/竹川啓二
掲載号: 2010年10月15日号

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寄りフグシーズン突入寸前、 この先しばらく湾フグから目が離せませんよ!


 秋深し隣はフグを釣る人ぞ……晩秋にはちょっと早いですが、今回は秋を迎えて数釣りシーズンを迎えたショウサイフグ、中でも最も軽いオモリを使いマニアックなファンに愛され続ける東京湾のフグ釣りを楽しみに9月11日、羽田のえさ政釣船店へ釣行した。「湾フグ」などと呼ばれ年を追うごとに人気が高まるこの釣り物も、本来夏の暑い盛りは釣果がガタ落ちするのが通例。しかし今年の夏は最盛期に劣らない釣果も聞かれ、例年とは違ったパターンが続き、マニアの活性もフグ以上に高まる一方であった。
 そんな情報が広まってか、当日も定刻7時15分までに20名ものマニアが集まり期待を胸に釣り場の大貫沖へいざ出陣!
 である。
 8時少し前に釣り場に到着するとすでに先着の船がいて、その近くの水深7メートルにアンカーを下ろして戦闘開始の合図が出た。
 1投目から隣に陣取る釣友の茂手木さんにアタリが連発。ところがスカ、スカ、スカ!
 巻き上げて点検するとハリスごと噛み切られカットウバリがなくなっているではないか。さすがフグ!?
 茂手木さんいわく、「今日のフグの活性は高そう」とうれしいやら悲しいやら……。ハリを取られたのは悔しいが1投目からのアタリに手応えを感じたようだ。
 船中の一番槍は右トモのベテランさんで、まずは25センチ級をゲット!
 話を聞くと手バネ(昔はこれでフグったんだぜ!)のころからのマニアで、和竿を自作しているとのこと。まさに歴戦の勇士であり、竿も正調東京湾カットウ用であった。
 続いて左ミヨシで30センチ超がヒットし、それを見て船中はヒートアップ。
 実は今回の釣行には布石があった。2週間前に編集部のメタ坊(M上氏)が膨らんだフグの腹のように欲の皮を突っ張らせてフグ様に挑戦したそうだが返り討ちに遭い、私に仇討ちを依頼してきたのである。「先生!
 私の仇を討ってください。悔しくて夜も寝られません」と、電話機の向こうでさめざめと泣いていた。「よし分かった!
 メタ坊の頼みじゃ断れないだろう。そのうっぷん、晴らしてしんぜよう!」と快諾した次第。
 であるから、いきなりの船中連チャンスタートに楽勝を決め込んだのだが……。
 同じ人が何尾か追加したものの他の人はメゴチ、イイダコ、保安官(ヒトデ)のオンパレード。中にはマゴチをゲットする人もいて、これはこれでうれしい外道。
 ただ、マゴチが釣れたら頭のトゲでケガをしないように要注意。ちなみに最近はフグに噛まれる人も釣果に比例して急増中とか。どちらにしても。頭のところを包むようにつかむとガブッ!
 とやられちゃいます。
 船長はフグやマゴチは魚つかみ(メゴチばさみのほか、最近では各メーカーから出ています)をすすめる。何よりカットウバリに掛かったフグを外すのに安心。これはフグ釣りのマストアイテムと言えるほどだ。
 スタートで釣れた後は外道ばかりで低調。周りの船も思わしくないようで、次第に船が離れていく。
 村石幸光船長もこれを見て新しい群れを探し出す機動作戦に変更するが、掛かってくるのは相変わらず外道で、今年多いというサバフグも掛かり始める。さらに本物のサバまで登場する。


 

 


 

 

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