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[アカムツ]
東京湾奥金沢八景出船…久里浜〜観音崎沖 新修丸

釣りオヤジの支持率ナンバー1 まさに美味なる魚の日本代表

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本誌編集長◎沖藤 武彦
掲載号: 2010年7月1日号

アカムツ釣り場は意外に多い

 


30センチ弱ながらアカムツ様。若干小ぶりながら確率が高いのが東京湾のアカムツ釣りの魅力


 もしアカムツをまだ食べたことがないのなら、それは幸せかもしれない。何回食べても、どんな料理で食べてもおいしい魚であることは間違いないのだが、初めて食べたときの感動に勝るものはないからだ。
 ただ、アカムツをどう料理するのが一番かは、個人によって意見がかなり異なる。刺身のあぶりと言う人もいれば、煮付け、開き干しと様ざまだ。
 私のイチオシは鍋。昆布でだしを取り、ネギと豆腐、そしてアカムツのブツ切りを投入する。真夏でも、これでいく。
 
 鹿島、南房、東伊豆、南伊豆。シーズンこそまちまちだが、アカムツ釣り場は意外に多い。
 その中でオモリ号数や釣り場の水深などが最も手軽なのが東京湾。主に久里浜〜観音崎沖で古くから職漁や遊漁で釣られていたが、ブームともいえるほど盛り上がったのは2年前から。
 とはいえ、出船軒数はそれほど多くはない。その中の一軒、金沢八景の新修丸へ、5月28日に訓くる覇べ啓ひろ雄おさんと釣行する。
 すでに1週間前より好釣果が出始めたとの情報から、予約乗合のアカムツ船は平日のこの日も11人の盛況ぶり。私たちは左ミヨシから竿を出す。
 7時20分に出船、8時過ぎに久里浜沖90メートル台で釣り開始。さっそく左トモで25センチほどのアカムツが上がる。
 釣り方はハウツーにあるように胴つき3本バリ仕掛けで海底付近を探る。ひと流し20分ほど。反応に当てて素早く投入するわけでも、コマセを振るわけでもなく、ましてやタナを正確に取る必要もない。底ダチさえしっかり取れれば、あとはゆっくりと誘うだけでいい。
 実にのんびりした釣りだ。「竿は手持ちで誘い続けていたほうが釣れますよ。置き竿ではあまり釣れませんからね」
 新明正義船長は釣り始めにアナウンスする。これが唯一にして最も重要なコツ。「大潮の下げで北風、今はトモ方向に流れてるから、おれたち、一番不利な席じゃない?」
 訓覇さんの言うとおり、午後に上げ潮に転じるまでミヨシは潮裏。しかし船中2尾目は右ミヨシ2番、3尾目は左ミヨシの訓覇さん、4尾目は右ミヨシ、5尾目は左胴の間と、船が流されていく方向とはほぼ無関係に釣れてくるのだった。


 

 


 

 

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