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[マゴチ]
東京湾奥羽田出船 かみや

工事終了、羽田沖再び。 マゴチ爆釣から始まる

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本誌APC(神奈川)平林 潔
掲載号: 2010年10月15日号

羽田沖復活のために

 


羽田空港再拡張工事も終了、 それにともない羽田沖のマ ゴチ釣りが復活した


 羽田沖といえば、もともとは遠浅の海が広がる江戸前の漁場だった。かみやがある多摩川河口には、昔の漁師町の面影が残っている。
 以前はマコガレイやシロギスの釣り場として脚光を浴びたのだが、空港造成の埋立などによって遠浅の海は随分と消えてしまった。
 僕にもカレイの小づき釣りを楽しんだり、多摩川河口の中洲周りでシロギスの大釣りを楽しんだ記憶がある。
 かみやの現在の社長.神谷貴之さんは羽田漁師の息子として生まれ、漁師町の変遷を目の当たりに見てきた人だ。
 そんなこともあって、羽田沖の釣り場復活にかける思いは強い。先日行われた汽水域シンポジウムでも発言したりして熱心に活動している。
 東京湾のマゴチ釣りは第二海堡沖あたりからスタートし、その後八景〜小柴沖、根岸湾へと釣り場が移動する。いわゆる照りゴチシーズンとなって産卵に来た大型マゴチが釣れるようになると、横浜沖から扇島周り、そして川崎沖へ、湾奥へと広がっていく。
 多摩川河口から羽田沖は要するに川崎沖の延長にあり、8月末から9月ごろに大挙してマゴチが押し寄せる。
 羽田沖のポイントは埋立の山砂が入ったカケ上がりで、空港造成の際に入れた山砂に魚が着いていた。
 ところが平成19年に羽田空港再拡張工事、いわゆる新滑走路の建設工事がスタートして一帯の海は立入禁止海域となってしまい、羽田沖のマゴチ釣りもいったんは消えてしまった。
 この間、神谷さんらは東京湾遊漁船協同組合の仲間と、「護岸はドン深の海にするのではなく、消波ブロックを入れた遠浅の砂地にする。部分的に砂浜も残す」という条件を申し入れた。
 それが実現して、新滑走路の際は山砂が入った浅瀬となった。浅瀬は魚の産卵場にもなるから期待は大きい。
 また、同宿は再拡張工事の計画段階から羽田周辺のハゼ釣り調査、水質調査などNPOの活動に積極的に協力し、取り組んできた。
 そして迎えた今年の秋、10月の新滑走路本格運用を目前に、8月27日に周辺の立入禁止制限が解かれた。
 かみやが試し釣りをへてマゴチ乗合をスタートさせたのは9月12日から。海底には想像以上のマゴチがいた。
 かくして、羽田沖のマゴチ釣りが復活した。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。