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[ショウサイフグ]
茨城県鹿島新港発…鹿島沖 豊丸

釣趣と食味を堪能しよう 鹿島沖のショウサイフグ

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本誌APC/鈴木良和
掲載号: 2010年8月1日号

澄み潮が恨めしい…

 


フグの心理を衝こう(!?)


 数日前はトップ50尾オーバーなどという好調ぶりだった鹿島のショウサイフグであるが、今日は少々渋い。その原因を船長に尋ねると、
 「昨日は澄んでいた潮が今日は急に濁ってしまった。濁りにしても水温にしても、急に変化するとどんな魚でも食い渋っちゃいますよね」と頭をかいていた。
 そんな展開が続いた9時ごろから私も竿を出す。
 エサのアオヤギはワタの部分からハリを刺してベロを縫い刺して、いくつか重ねるように付ける。これはフグがワタを狙ってくるので内部に隠して食べづらくするためなのだが、極端に活性の低い場合はワタが外に出るように付けてフグの食いを促すのも手。
 仕掛けが着底したらオモリを底スレスレにキープし5〜10秒間に1回のペースでシャクリを入れる、いわゆるタイム釣りが当地で有効とされる釣り方。シャクリの幅は手首を返すぐらいとし、シュッとシャープにシャクリを入れたらゆっくりと戻す。
 逆に竿先を頭上まであおってしまうと、フグの目線からエサが消えてしまうばかりか、驚かせてしまってフグを散らせる原因にもなる。
 とはいえ2〜3メートル巻き上げてからゆっくり落とし込むのは、遠くにいるフグにエサの存在を知らせるので時どき行うといいそうだ。
 ところが私が釣りを始めたころからさらに食い渋り、エサもかじられることなく戻ってくる。
 そこで仕掛けを遠くに投げて手前まで誘ってくると、モソッとアタリが出た。合わせを入れるとフグの重み。全長18センチの小型だったが、今シーズンの初物にニンマリ。
 ここから連釣といきたかったが、釣況は好転しないまま12時の沖揚がりとなってしまった。
 本日の釣果は2〜14尾。好調だったここ数日と比べて数はのびなかったが、30センチ級の良型が多かったのはさすがである。
 最後に船長に今後の展開を尋ねると、春先のシラス漁の網に小型のフグがたくさん入っていたから、フグは多いはず、当たり年になるかもしれないとのこと。
 鹿島のショウサイフグのトップシーズンはこれから。皆さんも楽しくておいしいフグにチャレンジしてみては!



豊丸]出頭豊一船長

 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。