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[タチウオ]
東京湾奥富津港出船 ひらの丸

今年もきました夏タチ 富津の女王様、君臨。

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本誌編集長◎沖藤 武彦
掲載号: 2010年8月15日号

エサでもルアーでもOK

 


シノブ姐さんが釣れるかどうかで、その反応が食ってくるか否かを判断できるとか。まさにタチウオ探知機
密集船団ができると好反応の証し


 タチウオという魚は荒々しい捕食者であると同時に神経質で繊細な生物らしい。
 夏場、まさに今、頭上をびっしりと遊漁船がフタをするような状況でも海面までエサやジグを追い回してハリもリーダーもかまわず噛み付くかと思えば、一転、口の先でエサをついばむような小さなアタリしか伝えず、こちらが焦って竿を動かすとエサを追うのをやめてしまう。
 この二面性は人間でいえば多重人格、よくあるたとえでジギルとハイド。当然、一筋縄でいくわけがなく、簡単に数本釣れた次の瞬間には難敵ぶりを発揮、頭を悩ますことになる。
 青物のように豪快、しかしカワハギのように難解。しかもエサでもルアーでもOK。そんな魚はタチウオぐらいだ。
 
 この気むずかしい魚を思いのまま釣り上げる釣り師が三石忍。これまで富津のフグ女、またはタコ女とさんざん書いてきたが、東京湾一のタチウオ釣りの腕前を持つ「タチ姫」である。
 7月14日、富津港のひらの丸より出船した日も彼女はその実力を見せつけた。
 当日は三石忍のほか友人で沖釣り初挑戦の山口詠梨(エリ)さん、加藤記者との釣行。6時に出船し富津南沖の20メートルダチ周辺で数本釣って肩慣らししたのちに久里浜沖へ移動。
 最初は10数隻が離れて探索していたが、どこかの船が好反応を当てて一度、二度と船団ができると8時過ぎには2カ所に夏タチ名物.密集船団が結成された。
 久里浜沖でこの日最も深かった指示ダナは65メートル。最も浅くて20、平均すると20〜30メートルほど。アタリもおおむねその間で訪れる。ちなみに水深は200メートル。
 若手のイケメン.小幡哲也船長が反応の上に船を止めて投入合図を出すと、左ミヨシの三石忍がすぐにタチウオを掛ける。そして哲也船長にタナを伝え、船長がアナウンス。私たちは彼女を見上げ、せっせとタナを合わせては誘いをまねる。


 

 


 

 

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