さて、食いが落ちついてきたところで私は少し釣り方を変えてみた。仕掛けを入れるときにコマセカゴが海底を打たないよう、落下をゆっくりとさせたのだ。
　これで何かが変わるわけではないだろうが、ドスンと重いカゴを落とすことでせっかく寄ってきたアジに警戒心を与えてしまうかもしれないと思ったのだ。
　しかしポツポツ程度の食いは変わらぬまま、12時に沖揚がり。釣果は4〜15尾。
　このままでは終われないと私たちは午後船にも乗り込んだ。出船は13時。釣り場は同じ走水沖の30メートルである。
　チャンスは夕方あたりかと思っていたが、開始早々にアジはバタバタとアタって、入れ食いモードへ突入。午前船の沖揚がりから1時間しかたっていないのに、この釣れっぷりはどうしたことか！
　底から2〜3メートル上に仕掛けを上げるとすぐにググン。ダブルが連発し、たちまち数がのびていく。
　アカタンのほか、アオイソメを付けてみると良型のメバルやカサゴも交じる。さらにはマサバやゴマサバも顔を出し、船上は一気に盛り上がった。午前船から通しで乗っている渋谷さんと米岡さんも、
　「午前は一体何だったんだろうね〜！」と笑顔。
　さすがにこの調子は沖揚がりまで続かなかったが、全員活発なアタリを楽しんで17時に沖揚がりとなった。午後の釣果はトップ25尾。このほかメバルやサバなど。
　本命アジのほか多彩な外道交じりで楽しめる走水沖。この夏もやっぱりおすすめです。

［関義丸］関口道義船長