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フィッシングライター◎山口 充
掲載号: 2010年10月1日号
肝心のワラサが・・・
9月上旬現在、南房ではワラサ、カンパチ、ヒラマサが回遊中
8月31日、数日前からワラサが食い始めた南房西川名港の竜一丸へお邪魔した。とは言っても、同宿はタイ五目として出船するマダイとワラサの両狙い。タックルもワラサ専門で出船する他のエリアとは一線を画すようなので楽しみだ。
集合時間の4時に到着し、安西竜一船長に持参した数本の竿を見てもらうと、
「今日はうちのを使ってみてよ」と竜一丸オリジナルの竿を貸していただくことに。全長2.1メートルの特注グラスワンピースロッドで、宿では7万5千円で売っているそうだが、これが貸し竿というから驚いた。
同行の石井さんと並んで左トモ寄りに入れていただき午前5時に出船。まずは航程15分ほどの西川名沖でスタート。
「タナは25メートルです。28メートルからコマセを1メートルずつまいて25メートルで待ってください」とのアナウンス。
同宿は海面からのタナ取りで、マダイは5号6メートル、ワラサなど青物狙いでは8号6メートルで仕掛けを統一している。
ここはマダイのポイントとのことだが、例年9月に入るとワラサも食ってくるそうなので油断はできない。
しばらくして右舷の及川さんが1キロ級のマダイを釣り上げたのを皮切りに、船中あちらこちらでマダイが取り込まれ船上がヒートアップ。
しかしその後はポイントをこまめに移動しながら探るも、太陽が上るとともにエサ取りの活性も上がったようで付けエサが5分と持たなくなる。
そんな状況下で竿を大きく曲げたのが石井さん。
「間違いない、マダイ!」と慎重にヤリトリして海面に寄せたのは1.5キロ級の本命。その後も40センチ級のジャンボイサキや良型メジナを上げ、さらに1キロ級のマダイを追釣。ここで、
「青物のポイントに行きます。仕掛けを替えてください」とアナウンス。
向かった先は平砂浦沖の30メートルダチ。ここでは良型イサキがポツポツとヒットするも肝心のワラサが顔を見せない。
「食ったよ!」
沈黙を破ったのは仲乗りの清さん。竿の曲がりがハンパじゃない!
しかし海面下にカンパチらしき大きな魚影を寄せるが痛恨のラインブレイク。
1時間ほどが過ぎ、潮変わりのタイミングで右舷大ドモの笹岡さんが1.5キロ級のイナダを釣り上げる。しかし、青物ならバタバタッと食ってもよさそうなものだが後が続かない。
「青物の反応はあるけど潮が澄みすぎて口を使わないようです。少し波っ気が出るといいんだけど……」と船長。
その後もしばらく粘ったが状況は好転せず、後半は再び港前のポイントへ移動。最後の流しで私が2.2キロのマダイを釣り上げたところで11時半に沖揚がりとなる。
Page1 肝心のワラサが・・・
Page2 まさかの午後船
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