右胴の間の佐々木さんが良型を上げたところで潮が止まったようで、急にアタリが遠のいた。ここで船長は釣り場を移動。第一海堡と第二海堡の間にやってきた。船中で何度かアタリがあったようだが、ハリ掛かりには至らない。しばらく我慢の時間が続いたが、嘉代さんが良型を上げた。
　「潮が動いたかな！」と全員気合を入れると、上山さんにヒット。上がったのは53センチの見事なマゴチ。
　右舷でアタリが増えてきたようで、
　「きたよっ！」
　「バレた……」の声がしたあと、胴の間のお客さんがヒットさせた。さらに数分後、そのお隣さんもマゴチを上げた。いよいよムードも盛り上がってきたようだ。
　「アレ大きいよ」
　「60センチオーバーかも」
　そんな声が左舷ミヨシから聞こえてきた。引きは間違いなくマゴチだったがタモ取り寸前でハリ外れ。
　残念なバラシがあったもののヒットは続き、嘉代さんが50センチクラスをゲット。右舷のミヨシでもマゴチが上がり、上山さんも3本目をキャッチ。最後に石井さんにアタったものの残念ながらキャッチには至らず、15時の沖揚がりを迎えた。
　釣果は0〜3本。最大54センチを筆頭に50センチ級が数本飛び出し、まさに秋の良型狙いシーズンらしい釣果となった。

［新明丸］新明利勝船長