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[イイダコ]
内房富津港発…富津沖 鹿島丸

トップ束釣り当たり前 富津沖のイイダコ乗り活発

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本誌APC(千葉)/矢倉 登
掲載号: 2010年10月1日号

初めての女性が絶好調

 


初めてでもこれほど簡単に本命が釣れる釣りもめずらしい
富津沖ではテンヤでイイダコを狙う


 手軽で楽しく、ひょうきんで可愛い、そして食べておいしいと三拍子そろった人気のイイダコが富津沖で開幕した。
 富津港の鹿島丸へ出かけたのは8月31日。同行は小物から大物までなんでもござれの本誌斉藤さん。6時に鹿島丸の親父さんの操船で出船。
 ご存じのとおり、富津のイイダコポイントは港の目の前で、船道を出てしまえば周りはすべてイイダコのすみか。シケることもほとんどない。
 わずか数分でポイントに到着。右舷のミヨシに私、左舷に斉藤さんが座り総勢11名でスタートとなった。
 
 水深わずか4メートルの浅場で船長から投入の合図が告げられ、画撮りの斉藤さん以外の釣り人は、一斉にラッキョウを縛り付けたテンヤを船下へ放り込む。
 私は両軸リールを付けたトラウトロッドと、即席で作った超軟調の手バネでイイダコを狙ってみる。
 私の仕掛けが着底するや否や、トモ寄りでは早くも可愛いイイダコが取り込まれ、これを皮切りに次つぎと歓声が上がり続けた。
 順調なスタートに、船中のムードはなかなかいい感じ。そんな中、私の隣で竿を出す紅一点の女性がスタートダッシュを見せてくれた。
 初めてのイイダコ釣りというが、同行の刈込さんに教えてもらいながら竿先を見つめ、
 「キャー、きたー!」とイイダコを釣り上げる。と、ここまでは順調なのだが、タコをテンヤから外すときが大変。
 「うわーキモイ、早く外れてー」と泣きそうな声で叫ぶのだ。これを見て、思わず助けの手を差し伸べてしまう中年男性が私である。
 そんな調子がしばらく続き、私がやっと3杯を釣り上げるころには、彼女はすでにツ抜け近くまで数をのばしていた。
 乗りが遠のくと船長は船を移動させ、イイダコが固まっているポイントを流す。そのかいあって胴の間からトモにかけてはイイダコがひっきりなしに取り込まれるのだが、私が竿を出すミヨシ側はなぜか乗りが少ない。
 ここで一気にリズムをつかみ、順調に数をのばし始めたのが女性に同行した釣り人、刈込さんだ。2本の手バネを操り、乗りを伝えたイイダコを確実に取り込んでいる。足元に置かれた網袋にはイイダコがあふれているから驚き。
 釣れ上がるイイダコのサイズは様ざまで、頭の大きさがウズラの卵大から、大きいものではピンポン玉サイズと大小入り交じりである。
 乗りを感じて合わせるとテンヤから抜けるヤツも結構いるが、そのサイズが多ければ今後が楽しみだ。
 一通り撮影を済ませた斉藤さんが竿を出したのは同船者から遅れること約2時間であるが、左舷の胴の間で手バネを出してコンスタントにイイダコをキャッチする。
 10時を過ぎると好調に乗っていたイイダコもひと段落。というよりも暑さのため釣り人のほうがひと段落と言ったほうがいいかもしれない。
 同船者も移動の度にクーラーボックスからペットボトルを取り出し水分補給が絶えない。皆さん持参のクーラーが多少大きめなのはそのせいであろう。


 

 


 

 

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