続いてのヒットは左舷ミヨシの入澤亜美。1.9メートルの軟調のシマアジ竿をのされまくってもだえる様は、きっと釣りオヤジの琴線に触れるはず。
　そうこうしているうちに右舷トモの最年少、関根由香にもアタリが訪れ、まさにのっけから入れ食いの様相、剣崎ワラサの好調ぶりをまざまざと見せつけられる。
　ほかのメンバーが2本、3本と数をのばす中、一人沈黙は経験者であるはずの服部あつえ。見たところとくに釣り方が間違っているわけではなさそうだが、微妙にタイミングがずれているのだろうか？
　こんなときはちょっとした拍子で流れが変わるもの。代わりにコマセを振ってタナを取ってあげると、すぐに竿先が突っ込んだ。
　一度パターンにハマれば、今の剣崎ワラサなら赤子の手をひねるも同然、それ以降の服部ちゃんは自力でグイグイ数をのばしていったのである。
　それにしても、この食いっぷりはかなりの勢いであるし、それに対抗するウーマンパワーも相当なもの。いくらイナワラサイズとはいえ、5本6本と立て続けにヤリトリすれば男性でも結構な体力を消耗するはず。事実、自分も撮影の合間にコマセを切らさないようにと仕掛けを入れて2本を釣ったのだが、もうそれだけでヘトヘトであった。
　このままいったらいくらでも釣りそうな雰囲気のツリタガ〜ルであったが、幸い？
　にして8時を回るころには食いが落ちてきて、9時を過ぎると周囲の船団でもたまにポツンとアタる程度に。この日は35度を超える猛暑日だったこともあり、10時過ぎに沖揚がりとすることにしたのだった。
　釣果は小堀10か11本、入澤8か9本、関根、服部ともに5か6本……（君たち、これからは自分が釣った魚の数は正確にカウントしておくように！）で、用意してきた合計100リットルのクーラーは満タンになったのである。
　とにかく剣崎のワラサは今後も有望であるとともに、ツリタガ〜ルをよろしくお願いします。

［浜鈴丸］鈴木 祐樹船長