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フィッシングライター◎竹川啓二
掲載号: 2009年10月15日号
良型主体のスタート!
数釣りのシーズンは目前、さあ、気合を入れましょう!
空合わせが誘いを兼ねているのです
秋の訪れとともに東京湾のショウサイフグ釣りが俄然(がぜん)面白くなってきた。
この時期はノリ棚の周りに群れが集まることから、マニアの間で「寄りフグ」と呼ばれるビッグチャンス。中〜小型が主体ながらも食いがよければ爆釣も期待できるとあって、毎年多くのファンが押し寄せる。今年はそんな寄りフグシーズンを前にトップが50尾近い日もありと、なかなかの釣れっぷりである。
そんなフグの様子をうかがうべく、9月12日に訪れたのは羽田のえさ政釣船店。
周年フグ乗合の看板を掲げるスペシャリストで、もちろん船長もお客も筋金入りだ。
午前6時ごろに到着すると、すでに何人かのマニアが道具を準備していた。私もさっそく皆さんに仲間入りして、道具の準備に取りかかる。
本日は郷に入れば郷に従えの格言どおり、船宿特製のカットウ仕掛けと胴つき仕掛けを合わせたミックス仕掛けでチャレンジする。道具をセットしたあとは、エサのアルゼンチンアカエビを水に浸して解凍した。
まもなくフグ船を担当する村石幸光船長が登場。朝のあいさつがてら近況を尋ねると、
「昨日はトップが20尾以上となかなかの釣れ具合でしたよ。先週は小型が多かったけど、数は釣れたしね。そろそろ本格的に釣れ出すんじゃないかなあ!」と、期待の高まるコメント。
唯一の不安が天気。どんよりと曇っていて、今にも泣き出しそう。おまけに予報では午後に風も吹くという。
それでもさすがは人気の釣り物。私を含め11名が集まった。
この日、同店ではフグの乗合船のほかに2隻の仕立船の予約があったそうだが、そのうち1隻はフグ狙い。しかも半数の釣り人が初心者の女性という。
幹事さんは難しい釣り物を選んだものだと思ったが、今なら思いのほか簡単に釣れるので、案外ありなのかなと勝手に想像してみた。
それよりなにより、フグはアフターフィッシングの楽しみもあるからね。ちなみにこのグループ、釣りの後は温泉入って宴会に突入するというゴージャスな仕立船とか。なんともうらやましい。
そんなこんなで定刻7時15分に河岸払い。向かうは東京湾のフグの聖地とも言える大貫沖。同店の桟橋から航程50分ほどで到着した。
すでに何隻かフグ狙いの船が見える。潮回りしてポイントを見極め、アンカーを入れたところで釣り開始の合図が出た。水深は8〜9メートル。
この時期だけでなく、フグは10メートル以浅を狙うことが多いからお手軽な釣りだ。
ミヨシですぐに本日の第1号が上がった。全長25センチくらいありそうな良型だ。ところがその後が続かない。苦戦に追い討ちをかけるように雨も降り出してきた。
なんとか写真を撮らせてくださいと祈ると、神さまが気を遣ってくれたようで船中でポンポンポンと連釣、ホッと一安心!
30センチ近い良型がいくつか上がったところでカメラを置き、10時過ぎに竿を出すことにした。
Page1 良型主体のスタート!
Page2 投げれば釣れるのか!?
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。