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[タイ五目]
三浦半島葉山あぶずり港 秀吉丸

マダイとワラサが好調! 葉山のタイ五目に注目

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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2010年11月1日号

いきなりマダイが連発

 


マダイとワラサの一挙両得を 狙うアナタにおすすめです!


 暑かった夏が終わり、キンモクセイの甘い香りが私の住む街を包み始めると、沖釣りも秋の釣り物へと移行する。
 年間を通してみても、10月は対象魚が最も多い月であり、何を釣ろうか迷うこともある。そんなところへ舞い込んできたのが三浦半島葉山あぶずり港出船のマダイ五目。
 マダイは周年狙える魚ではあるが、ご存じのとおり春と秋がトップシーズン。
 情報収集のため今回釣行する秀吉丸に電話を入れると、「9月に入ってからは安定してきましたね。1キロ前後が平均で毎日のトップは5.6枚。2ケタに届いた日もありました」という船長のうれしいお言葉。私は仲間を4人を引き連れ、鼻息も荒く10月2日に釣行した。
 
 受付を済ませたあと、今日の乗船者の数を聞くと16名。予想を上回る大盛況だ。
 マダイは姿形、釣趣、食味と3拍子そろった魚である上に、めでたい魚としても珍重されているだけに人気も高い。私の仲間も退院祝いや上京する両親に食べさせたいなど、それぞれ目的がある。
 6時。すがすがしい秋空の下、港を離れた。「オマツリはお互いさまですので声をかけ合って処理してください。航行中は危険なので席を立たないように」と小川敦船長が明瞭な声でアナウンス。当然のことだが、安全で気持ちよくがレジャーの基本。やがてポイントの葉山沖に到着。「水深62メートル。タナは底からハリス分プラス2.3メートル上です。このところサバが多いですから、夜光玉は外したほうがいいですよ。ハリも金色だと目立ちすぎるので、白(銀)などに替えたほうがいいかもしれません」と、船長から指示が出た。
 さて今日のマダイのご機嫌はいかが。そうと思っているといきなり右ミヨシ2番の野口さんが25センチのマダイを釣り上げた。
 その後、船中サバ交じりで良型のアジが釣れ続いていたのだが、突然釣友吉長くんの竿が海面に刺さった。
 時折見せる鋭角な引き込み。おそらくマダイだろう。
 慎重にヤリトリして浮かせたのは1キロジャスト。「これで退院祝いの品が確保できたよ」とうれしそうに微笑むのであった。
 ちょうどそのとき、「前でもきたよ.!」という船長の声に前を振り返ると、右ミヨシの長沼さんがバトルの真っ最中。軟調竿が見事なまでの弧を描く様は見ている私でさえ気持ちのいいもの。
 無事にタモに収まったのは1.2キロのマダイ。これを撮影していると、「鈴木さん、アタってるよ」
 なんと置き竿にしていた私の愛竿が激しくたたかれているではないか!
 慌てて席に戻って合わせを入れれば確かな手応え。思わずニヤリとする私であったが、ヤリトリしているうちにテンションが消えてしまった。隣の方が私とオマツリしていたのだが、急速で巻き上げてしまった。これが原因でバレてしまったらしい。
 私のファーストヒットは残念な結果であったが、釣友の松井くんが直後にマダイをヒットさせた。「両親に食わせるんだ.!」と意気込んではいるものの、彼はビギナー。ヤリトリもまるで余裕がない。


 

 


 

 

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