さて、このところ南伊豆界隈をにぎわせているのがブリに近い良型。宝栄丸でも今期6.2キロが上がったという。ワラサを避けて、こういったブリクラスだけを狙う方法というのはあるのだろうか？
　
　「そうだねえ……オキアミとイカタンでもブリは釣れるんだけど、大型の実績が高いのはヒイカだね。そうそう！ 外道のソウダを15センチくらいの切り身にしてもいいね」と船長は言う。
　さっそくアドバイスに従い、ヒラソウダを釣って試してみようと思ったが、ちょうど潮止まりらしく、ワラサ＆ブリはおろかヒラソウダも上がらなくなった。
　食いが再び上向いたのは11時過ぎ。佐藤さんが立て続けに4キロ級を釣り上げ、足元のイケスはワラサで満タン。ここぞとばかりに竿を振った私も2本目となる4キロ級を手にした。ひときわ大きな引き込みをとらえたのが土屋さん。ハリ掛かりから5分以上の時間をかけ、じっくりと浮かせたのは当日最大となる5.1キロだった。
　沖揚がりは13時。トップは前出の佐藤さんで6本。次頭は土屋さんで4本。型は3〜5.1キロで、本命のほかマダイも交じった。時期的に言えばすでに終盤戦に突入しているはずの当地だが、当日はそんなことを微塵も感じさせない釣れっぷり。今号が出たころも、ブリ級交じりで好釣果が続いているはずだ。

［宝栄丸］壁佑二郎船長