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[エビメバル]
東京湾奥羽田出船…大師〜本牧沖 かみや

不利な右舷でもバンバン釣る その理由は合わせにあり

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本誌編集部◎斉藤 貴伸
掲載号: 2010年3月1日号

本牧沖で食いが立つ

 


左舷は盛況、右舷はゆったり
引きのシャープさがメバルの魅力


 釣り座が先着順のエビメバル船の場合、ミヨシから座席が埋まることが多いが、船によっては片方の舷に偏る場合もある。
 岸壁の際やシーバース周りなど障害物近くのポイントが多いため、なるべくそれに近い位置から竿を出したいという釣り人の狙いが見て取れる。
 2月1日の開幕日は羽田のかみやに乗船したが、当船では左舷の人気が高い。午前6時過ぎに船宿に到着し、何気なく空いていた右舷のミヨシから2番目に荷物を置いたが、7時半の出船時間になると左舷に9人、右舷に4人というアンバランスな状態になっていた。
 やはり開幕日。メバル船担当の神谷淳一船長の操船の癖を読んでいる常連の人が多いようだ。これも東京湾の小物釣りの面白い点だろう。
 
 この日の天気は昼過ぎまでは晴れのち曇り、その後雨、夜には雪と、少し心配な予報だったが、都合のいいほうに考えがちな私のような釣り客は、昼過ぎまで持つなら上々と釣行を決めたと思える。
 出船時は予報どおりベタナギで北風もたいしたことはなかった。初めの釣り場は大師沖のシーバース周りだったが、大型船が係留されていたのでポイントが限られ、メバル1尾にカサゴが数尾取り込まれたところで本牧沖に移動になる。
 海釣り施設の沖で再開したのが9時少し前。水深は25メートルほどだ。ここでメバルのアタリがグンと増える。沖のポイントなので左右の舷の差はないと思うのだが、人数が多いだけあり、左舷のほうが活発にメバルはアタっているように見えた。
 しかし、仲乗り役として同乗していた都築船長が右舷胴の間で竿を出すと、様子が一変する。だれよりも早いペースでメバルを掛け始めたからだ。不利と思える釣り座でなぜ?
 これは話を聞かないわけにはいかない。
 初めは腕をポンポンとたたいておどけていた。それは確かにあるだろう。けれど釣り方にもコツがあるはず。
 仕掛けは船宿仕掛けで、竿は一般的なメバル竿。釣り方で少し変わっていたのは小さな合わせを入れていることだ。「クッと小さくアタリが出るでしょう。そうしたらちょっと竿先を持ち上げるように合わせているんですよ」
 これが解説のパート(50ページ)に紹介した合わせて釣る方法になる。エビメバルで合わせを入れる釣り方は以前にも聞いたことがあるが、決定的に釣果の差となるところを目撃したのは初めてことだ。
 この後、本牧の岸壁の際に釣り場を移してから私も竿を出してみた。合わせを入れる釣り方を意識したのは言うまでもない。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。