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[シロギス五目]
東京湾奥平和島出船 まる八

幹糸1本と魚種別の枝ス 万能胴つき仕掛けで楽しむ

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本誌編集部◎斉藤貴伸
掲載号: 2011年4月15日号

胴つき仕掛けの普及

 


イシモチは25 ~ 60メートルラインを狙う。 オモリは20 ~ 25号
シロギスの達人船越さんも胴つき仕掛けで楽しんでいた


 シロギス、メバル、イシモチ、カサゴ、アナゴなど東京湾で春から夏にかけて盛んになる小物釣りには、それぞれ長い年月をかけて確立された釣り方や仕掛けがある。
 ある程度経験のある人ならば、シロギスならば片テン仕掛け、メバル、イシモチならば胴つき仕掛けと、魚種とともに仕掛けがパッと思い浮かぶと思うが、それはそれぞれの既存の釣法に沿って、だれもが釣り方を覚えたからだろう。
 それぞれの魚に固有の釣り方と仕掛けがあるため、魚ごとに技術があり、それを磨いた達人がいる。 その達人に指導され、あるいは釣り方を参考に次の達人が育つ。それが繰り返され、釣り方、仕掛け、さらにはタックルが洗練され、一つの魚種の技術が高められる。
 この流れに乗ることは、釣り人にとって心地いいものだ。自分が上達していると実感できるとき、つまりは効率よく魚を釣り上げられるようになっていく経験は、大きな充実感をもたらす。釣りの面白さの大きな一面だろう。
 ただ、釣りは懐の深い趣味なので、これとは違う面白さもある。たとえ釣果の上がらない、効率的ではない釣り方にも、魅力を感じて楽しむ人がいる。
 東京湾のシロギスで、胴つき仕掛けがはやり始めたころ、これに似た感じを個人的には持った。テンビンで釣るよりも面白いという印象がまずあったのだ。
 釣果という面でみれば、テンビン仕掛けのほうが有利となる条件はまだまだ多いと思うが、それでも胴つき仕掛けが定着したのは、釣る面白さを感じた人が多かったからだと思える。
 2本バリで釣っても、どうせ釣れるのは下バリばかり、という予想は大きな間違いであったし、キャストしにくく絡みが多いというイメージも今ではほとんどない。
 定着というより復活と言ったほうが正しいのだが、シロギスという手軽な小物釣りで、こうした流れが出てきたのは、当然かもしれない。竿を握る人の数だけ楽しみ方はあるわけだから。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。