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本誌APC(神奈川)/ 平林 潔
掲載号: 2011年7月1日号
いきなり入れ食い状態
こんな良型ばかりが釣れるんです。行くっきゃない!
「まあ、一体どうしたことか?」と首を傾げたくなるほど今シーズンの東京湾にはシロギスがウジャウジャいる。
ファンにとって、これほどうれしいことはないけれど、あまりにも魚影が濃いので海に潜って海底付近を眺めてみたくなってしまう。
しばらく前のTVロケで東京湾奥の船宿から出船して木更津沖の7メートルダチを狙ったが、ロケをしながらの1本竿で余裕の束釣り。
「フムフム、相当浅場へと入ってきているな。盤洲の水深2〜3メートルで荒食いするのもそろそろだ!」とその日は納得したが、東京湾奥横浜の広島屋では中ノ瀬の20メートルダチで絶好調に釣れているという情報も入った。
一方では7メートル以下、他方では20メートル。これは一体どういうことだ?
まずは竿を出して確かめてみるのが先決と、6月3日に広島屋へと車を走らせた。
幸いにして梅雨の中休み。薄雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせる陽気で、海もベタナギ。そうなると気合も入るもの。8時出船なのに6時ごろには船宿に到着。もちろん僕が一番乗りで、右舷ミヨシに釣り座を構える。
広島屋の石井船長は温和な人柄。このところの釣況を詳しく説明してくれた。
頭の束釣りが当たり前の状態になっていて、それも良型主体だという。
7時過ぎには右トモに常連さん、左ミヨシにたまたま遊びに来ていた横浜元町.勇樹丸の佐藤誠船長が乗り込んで定刻8時に出船となる。
佐藤誠船長と会うのは久しぶり。もともと釣りが大好きな船長で、時間があれば広島屋などへ釣りに出かけているようだ。先日も良型ばかりの束釣りをしたらしい。
僕を除く2人は2本竿。これだけシロギスの魚影が濃いと2本竿、場合によっては3本竿で数をのばす人が多いが、僕は頑固に1本竿派。
もともとが競技のシロギス釣りスタイルだから、1本竿で1尾1尾を誘って食わせる釣りに徹し続けている。
ナギの海を30分ほど走れば中ノ瀬だ。大型貨物船が停泊しているだけで、他船の姿はない。木更津や小柴方面を攻めている船が多いのだろう。
水深は17メートル。濁りが入った夏の海だ。
軽くキャストして小刻みにサビいて誘うと、すぐにククッのアタリ。スーッと竿を立てて乗せるように合わせると、結構なパワーでキューンとシロギスが走った。
案の定、抜き上げたのは23センチ近い良型。でっぷり太ったうまそうな1尾だ。
その後も1投1尾の好ペース。キャストしてちょっと誘うとすぐに飛びついてくる。
誘いは潮の状態などによって変えるが、今日は活性が高いので細かく刻んで比較的早いペースでエサを躍らせるような誘いが功を奏した。
釣れる型はやっぱり20センチ前後が多い。一荷釣りも何度かあり、瞬く間に数がのびる。9時半ごろには20尾をキープした。
Page1 いきなり入れ食い状態
Page2 誘って食わせて束達成
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