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本誌APC(神奈川)/ 平林 潔
掲載号: 2011年7月1日号
誘って食わせて束達成
竿は1本でも2本でもOKです
こう書くと凄い状況に思えるのだが、世の中そんなにうまくいかない。
たしかにシロギスの釣れっぷりはスゴいけれど、手返しを邪魔するヤツがいる。
アカクラゲだ。ミズクラゲならまだいいが、キャストのたびに赤くて細いクラゲの足がグチャグチャになって仕掛けやシロギスに絡みついてくる。
このクラゲの足を取り除くのが大変。当然手返しは遅くなり、場合によっては仕掛けを丸ごと交換するハメに。
ククッ、キューン!
とシロギスを掛けて、少しリーリングするとモターッとした重さを感じる。それがクラゲに引っ掛かったサインだ。
僕みたいなワイルドな人間は、手のひらで触れるくらいなら若干ピリピリする程度でなんとか我慢できる。でも顔や目に触れたら大変なので、一応慎重に対処した。
一般的には薄手のゴム手袋を用意して出かけたほうが安心といえるだろう。
船長は何度か流し変えたが、どこへ行ってもアカクラゲがいて、どこへ行ってもシロギスがいる。
右舷大ドモの常連さんや勇樹丸の船長も、2本竿を操って結構なペースで数をのばしていた。オケの中には25センチクラスの大物もいる。
10時過ぎからは、アタリと食い込みが素直じゃなくなった。しつこくエサを突つく感触があるが、素直に吸い込んでくれない。
でも細かく竿先をタタいて仕掛けを動かし、ジワーッと聞き上げてからフワッと落とすと結構な確率でハリ掛かりまで持ち込めた。
11時半過ぎにはジャンボなキスばかりが、これでもかと食ってきた。今度はアタリも食い込みも非常に素直だ。
これには理由がある。アタリが素直でなかった時間は潮止まり。上げ潮の始めに食いが立ったのだろう。
正午にはおおよそ撮影を終えたが、取材しながら僕は55尾もゲットしていた。
午後からは少し釣りに集中できるだろうから、このぶんだと1束に届くと読んだ。1束になったところで納竿するつもりだった。14時半には89尾。うーん……もう少しだ。
ところがそのあたりから、引いて誘ったときに手に感じる潮の感触がモヤモヤする。こりゃあヤバいぞと思ったが、妙なアタリをなんとかハリ掛かりさせ続けて15時過ぎに100尾達成。
ホッとして一足早く納竿したよ。やったネ!
沖揚がりは15時半。船中釣果は他の2人が57尾と53尾。竿を手に持って細かく誘わないと食わない時間帯が結構あったから、そんな時間帯では2本竿の置き竿は辛かっただろうと思う。
それにしても今期のシロギスの魚影は濃い。この爆釣状態はまだまだ続きそうだ。
[広島屋]石井 晃船長
Page1 いきなり入れ食い状態
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