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[ハナダイ五目]
九十九里片貝港発…片貝沖 喜美丸

五目釣りの最強コンビ 片貝のハナダイ&アジ

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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年8月1日号

大型アジ連発!

 


30センチ級のハナダイともなればスリル満点のヤリトリが味わえる
手を休めずに誘い続けることが大切です


 思い起こせば20数年前、私が沖釣りの魅力にハマったきっかけがコマセのハナダイ釣りだった。それからはハナダイを求めて各港を転々とし、九十九里片貝港にも足繁く通ったものだ。
 ハナダイ釣りは地域によってコマセ釣りと生きエビを使ったエビハナダイに分かれるが、片貝は前者の釣り方となっている。どちらかというと大型のハナダイが出やすく、私が釣った自己記録の42センチも片貝出船のコマセ釣りで釣ったものだ。
 6月25日に訪れたのは九十九里片貝港の喜美丸。梅雨の中休みだったようで晴れ間に恵まれた。この季節に雨に打たれる心配がないというのは本当にありがたい。
 定刻4時半に6名を乗せて出船。この時期は朝方にイサキを狙うこともあるそうだが、小栗山船長は、
 「急に水温が下がってイサキの食いが悪いです。今日はハナダイとアジでいきます!」とアナウンスし、航程40分ほどの片貝沖に向かった。
 水深は30メートル前後。底は割と平たんで根掛かりは少なく、ハナダイもアジも大型が釣れる場所らしい。
 「いいですよ〜! 底から19〜25メートルを探って」と開始の合図が出た。
 仕掛けは大きく分けて2種類。空バリ3本ですべてのハリにオキアミエサを付けて狙う(喜美丸では付けエサとしてオキアミとイカタンが用意されている)ものと、ウイリー巻きのハリ3本と先端にオキアミを付けるための空バリを備えた仕掛けだ。
 じっくり狙うなら空バリ3本に付けエサだが、指示ダナをリズミカルにシャクる攻めの釣りにはウイリー仕掛けが向く。仲乗りさんの話ではアジはウイリーにもガンガン食ってくるが、やはり大型のハナダイになればなるほどオキアミに分があるとのこと。
 ちなみに当日は2名がウイリー仕掛けを選び、3名が空バリ仕掛けを選んでいるが果たしてどちらに軍配が上がるのだろう?
 開始早々に全員の竿が曲がる光景を予想していたが、期待に反してノーシグナルで潮回りとなる。
 次の流しでは常連の島田さんが30センチのアジをトリプルで釣り上げたのを合図に全員にアジが掛かったが、2投目は釣れずに再び潮回り。
 ポツポツとアジが顔を出したものの、やはりすぐに釣れなくなってしまった。ハナダイは姿を現してくれない。
 私から見れば大アジと思える30センチ超えだったが、
 「今日のアジはちっちゃいなあ……」と常連の鈴木さんが不満を漏らす。
 そこで操舵室に行って船長に状況を伺うと、昨日までビッチリ出ていた反応が見つからず、魚が散っている状態とのこと。
 しかもコマセを振っても反応は止まらず、すぐにどこかへ泳ぎ去ってしまうらしい。
 ビシを触ると非常に冷たい。底潮が冷え込んでいるのだろうか?
 そこで全員が仕掛けを空バリタイプに変更、オキアミを付けてじっくりと狙った。
 「2尾ともアオイソメに食ってきましたよ!」とは特エサを用意した島田さん。
 「おっ、おっ!」激しい突っ込みに声を上げながらヤリトリをしているのは右ミヨシ2番藤井さん。良型のハナダイと思いきや浮いてきたのは40センチを超えるホウボウ。うれしいゲストだ。


 

 


 

 

Page1 大型アジ連発!
Page2 後半は良型ハナダイ



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。