7月16日、本誌ＡＰＣの釜井昌二さんと長男の涼太くん（8歳）、私と長女のちなり（7歳）の4人で内房金谷港の岡澤釣具店光進丸を訪れた。
　今回は夏休み子供スペシャル「魚拓を作ろう！」用の素材となる魚を釣るのが目的。そう、子供の夏休みの宿題の中で最も手ごわい自由課題を魚拓にして、世のお父さんたちの趣味を実益に結びつけるプロジェクトである（お父さんの遊びには厳しい奥さまも、子供の宿題のためなら気持ちよく送り出してくれます！）。
　夏休みの宿題として釣りをするからには、子供が自力で魚を釣り上げなければ価値がない。そこで選んだ釣り物がウイリー五目。手軽なうえに色んな魚が釣れるから子供も飽きず楽しめるし、置き竿でのんびりやってもそれなりの釣果が見込める。
　船宿に聞いた事前情報によると、アジをメインにサバやハナダイ、メバル、カサゴ、カワハギなどが釣れており、中でもアジは30センチ級の良型ぞろいで連日トップ40〜50尾とか。ブランド魚の〝金谷の金アジ〞でお土産もバッチリというわけだ。
　
　当日集まったのは我われ含め11名。私たちはミヨシ寄りに入れていただき6時に出船。
　小さな子供にとっては船で海に出るだけでも一大イベント。舫もやいがとかれ船長がエンジンを吹かすと子供たちは、
　「しゅっぱ〜つ！」と声を上げて大喜び。気分は麦わら海賊団といったところか。
　釣り場は10分ほど走った金谷沖。水深25メートルで合図が出る。
　船宿のウイリー仕掛けはハリス2号の3本バリで先が空バリのタイプ。磯崎孝一船長によると、魚の活性が高いときはウイリー巻きのハリにバリバリ食うのでエサ付けの手間がなく効率がいいそうだが、空バリにオキアミを付けると食い渋ったときに効果的なほか、大きなアジほどオキアミによく食ってくるとのこと。
　釣り方はいったん底まで仕掛けを下ろしてハリス分巻き上げ、シャクってはリールをひと巻きして5〜6メートル上まで探る。この手順を2回繰り返したら仕掛けを回収してコマセを詰め直す。
　といった船長から聞いたノウハウを子供たち向けにアレンジし、
　①仕掛けが底に着いたら道糸の目印3つ分を巻き上げる。
　②竿をシャクったらリールを1回巻いて5秒くらい待つ。
　③②を10回繰り返してアタリがなければ回収してコマセを詰め直す。
　といったレクチャーをした後は、習うより慣れろで2人を見守ることに。
　すると涼太くんが船中1号のアジを釣ってみせる。幼少から釜井さんに釣りの英才教育 !?を受け、日ごろから自宅のそばに流れる荒川のコイを相手にヤリトリしているだけあってタックルの扱いは慣れたもの。その後も続けて2尾、3尾とアジを取り込む。いずれも30センチほどの良型ぞろい。今日は釣れるぞ！