矢島雄三船長の操船で6時に出船した福栄丸は、城ケ島方面へ南下しながらナブラや反応を探す。ちなみに当日の指示ダナは海面から20〜30メートルの間で、アタリが集中したのは30メートルぴったりだった。
　魚群に遭遇したのは城ケ島の西沖。ナブラも所どころに見える。ここでズドーンときたのは望月さん、ワンピースロッドでグイグイ引き寄せ浮上したのは3.5キロのカツオだ。
　しかし他はアタらず自分も含めて付けエサの頭だけがちぎられて上がる。見切りは早いほうなので、ここから望月さんと同様、オキアミ1匹を丸く付ける作戦に即チェンジ。
　すると次の流しでズゴーン！ところがヤリトリ途中でスッポ抜け、空バリだけをむなしく回収。このとき馬飼野さんもアタリがきていて、6キロ級のキメジをしっかり取り込んでいる。
　全体的にアタリが遠いなか、ようやく2度目のアタリが到来して3キロ級のカツオをキャッチ。間を置いてさらにもう一発、キメジらしき強烈なアタリに襲われたが、これはオマツリでハリスが切れてしまった。
　散発的だが望月さんと馬飼野さんもカツオを1本ずつ仕留め、その後は反応あれど食わない状態が続く。
　最終手段でハリスを3ヒロにしてみたがアタリはなく、午後2時にタイムアップ。船中カツオは3.2〜3.6キロが4本、6.5キロのキメジが1本。
　結果、白石さんは完全に蚊帳の外だった。エサの付け方、ハリスの太さは、やっぱり侮れないようである。
　もちろん太ハリスでも活性が高ければバンバン食い付いてくるのだが、今日は極端な食い渋り、どうにも分が悪かった。
　実際この日は釣果ゼロの船が続出した最悪の一日で、
　「群れに当てるのが難しい」とボヤキながらも、着実に魚の前へ船を着けてくれた矢島船長の腕前に感謝しなければならない。
　福栄丸はマダイ釣りの老舗として有名だが、この時期だけはカツオ.キメジを追いかけてくれる。群れが抜けなければ11月まで続けて、秋のマダイ＆メジ狙いへ転じるそうだ。

［福栄丸］矢島 雄三船長