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フィッシングライター/ 朝倉 真
掲載号: 2011年10月15日号
あれっ、案外釣れるなあ!
秋を迎えても好調続くタチウオ
「ここか?」
「もう少し待つべきか?」
「そろそろか?」と、合わせのタイミングを見極めてハリ掛かりすれば、とことんハッピー。ところが食いが渋いと……手の打ちようがないこともある。
そんな面白くも難しいターゲットがタチウオだ。技巧派釣り師を自認する私としては、カワハギ釣りよろしく、仕掛け、エサの付け方、そして釣り方などを工夫して楽しんでいる。
9月11日に訪れたのはタチウオ釣りのメッカ、三浦半島新安浦港の義和丸。
一時期は悪天候の影響などで釣果が低迷したこともあったようだが、9月上旬の釣果は連日トップ20本前後というまずまずの状況。
しかし取材前日はトップ3本とまさかの急降下。
うーん……幽霊と言われるタチウオらしい釣果と言えるかもしれないが、いくらなんでも下がり過ぎでしょ。
この状況にお客さんの集まりを心配していたが、タチウオの魅力にハマっている人は意外に多く、ルアーマン1名を含む14名が集まった。
中には、
「タチウオは釣れないからこそ燃えるんだよね!」とやる気満まんの常連さんもいて、頼もしい限り。
村上義人船長の操船で定刻の7時20分に出船。
「オモリは100号で統一してください!」とアナウンスが出た。
港を出て20分ほどで観音崎沖に到着。すでにタチウオ狙いの船団が形成されており、あちこちの船でタチウオを取り込む姿が見られる。
反応を探し当てたあと、
「ハイどうぞ。水深は45メートル。底から20メートル上くらいまで探って!」という指示で開始となった。
すぐに左胴の間氏がアタリをとらえたがハリ掛かりには至らず。仕掛けを回収するとサバの切り身エサはボロボロにされていた。
その直後、右舷トモから電動リールの巻き上げ音が聞こえてきた。カメラ片手に駆け寄ると、日の光を反射しながらタチウオが取り込まれていた。船中第1号は全長80センチの指3本幅サイズ。
続いて左トモ、さらにミヨシ突き出しのルアーマンもヒット。サイズは1本目とほぼ同じで、どれも指3本幅といったところ。
このときはちょうどタチウオの食いが立っていたようで、船中あちこちで竿が曲がっていた。
中でも突出していたのが左トモのベテラン氏の釣れっぷり。開始1時間ほどで立て続けに7本もキャッチしているのだ。
Page1 あれっ、案外釣れるなあ!
Page2 低活性時に気を吐く人も!
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。