TJ-web  
電子版
から探す
キーワード(釣り物、釣り方etc.)

 

 

 

[アマダイ]
相模湾腰越港出船…江ノ島沖 孝太郎丸

アマダイ上手のベテランは スローに誘いビシッと合わす

Check

本誌編集長◎沖藤 武彦
掲載号: 2010年12月1日号

ゆっくり誘うのがこの日の正解?

 


一とおり外道を釣ったあとだけにアマダイ の引きに力強さを感じたと笹本さん


 1時間ほどたって次の流し。再び船長が操舵室から出る気配。またも一柳さんがアマダイを釣る。そして次も、また次も。そのたび私は歩いて見物に行き、笹本はガン見する。時間はこうしてどんどん過ぎていく。「大丈夫。釣れるから。いいか、オモリが着いたら1メートル上げて、水平まで誘って、下ろす。これを2〜3回繰り返したら一度オモリを着底させて再確認だ」
 一柳さんの釣り方を見聞きしたままを笹本に伝える。私はシャクリ釣り。昨年、まさに目からウロコの好釣を体験して以来ハマっている。「すごいですね〜!」
 笹本の声にミヨシをのぞくと、一柳さんがまたまたアマダイを持っている。「ミヨシの方ばかりですよ。あっはっは」と笑っていたトモのお客さんも、11時を回るころには35センチほどの良型を上げた。いいな、こんなアマダイ釣りたいな……と心でつぶやきながらシャッターを切る。
 昼前にやや東側に小移動すると海面は笹濁り。ちょっと心配になるもののすぐに一柳さんがアマダイを追加。
 このころになると私もシャクリ疲れてきた。シャクリの強さを変えても、インターバルを長くしても釣れない。アカボラとガンゾウはきても、肝心のアマダイがこないと心も折れる。
 何が違うのだろう、一柳さんは。単なる運ではあるまい。
 見ていて分かったこと。それは、一柳さんは竿先に出るアタリを見逃さぬよう、誘った直後にしっかりと竿先を止めて、そこからゆっくり持ち上げながらアタリを聞いていた。とくに当日はウネリがあったためか、慎重にアタリを聞き、しっかり合わせていた。
 比べて自分。シャクリ自体間違いとは思わない。だが、せわしなさすぎる。もう少し、竿をゆっくり聞き上げるなど、アタリを察知する動作も入れたほうがよかったはず。「おお、それ、アマダイじゃないのかあ!」
 思わず興奮気味に笹本に声を荒げてしまった直後、孝太郎丸は0〜5尾(小型カウントせず)で沖揚がりを迎えたのだった。



孝太郎丸]金子 勝彦船長

 

 


 

 

Page1 アマダイの姿にほれぼれ
Page2ゆっくり誘うのがこの日の正解?



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。