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フィッシングライター◉細田 雄治
掲載号: 2012年2月1日号
潮が緩いときは軽く投げる。 終盤は数釣りを堪能!
入れ掛かりになる一幕もあった
釣ったフグは船宿でさばいてくれます
8時過ぎからは船を操りながら実川船長も竿を出す。すると、さすがに手慣れたもので、ヒョイと投げて仕掛けを落とすと、ものの1分もたたないうちに25センチ弱をゲット。さらに次の投入でも同様の型を掛けると操舵室に戻ってアナウンス。
「今日はちょっと食いが渋いようです。釣れない人は仕掛けをチョイ投げして探ってみてください」
船長が感じたところをさらに聞いてみると、いつもに比べてアタリが少ないとか。
「潮が流れてくれないんです。そのせいか食いが渋くて(魚探の)反応の上に船を止めてもポツポツと拾える程度。あとは群れが散ってしまう感じなので、仕掛けを投げて広く探ったほうがいいようです」
なるほど、そういえばミヨシの石見さんは必ず投げて仕掛けを入れている。そして、両トモの2人も仕掛けを投げるようにしたとたんに連続ヒット。この後は1流しで数尾ずつながらも、なんとか釣れ続く展開となった。
時刻は10時。この時点でそれぞれのタルの中を覗かせていただくと、トップはミヨシの石見さんで21尾、次は私と船長が12尾で同数。トモの2人は6、8尾という釣果。ただし、数こそのび悩んだものの、型がいいのが幸い。いわゆるピンポン玉クラスは皆無で、23〜25センチクラスの良型がそろう。そのため直径35センチほどのタルは17 〜18尾で一面がフグに覆い尽くされてしまうほど。
「あとは入れ食いモードになれば言うことなし」
そんなことを願っていた10時半、突如、声のトーンが高くなった船長のアナウンスが響く。
「反応があります。ここは仕掛けを真下に落としてやってみてください」
合図とともに仕掛けを下ろすと「キン」と金属的なショックが手に伝わり、即座に合わせてみればガッチリとハリ掛かり。そして、次の投入でもきた!
待ってましたの入れ掛かりタイム。型こそひと回り小さくなったものの、この後はしばしフグの数釣りを堪能。
終わってみればトップ52尾とまずまずの釣果。制限尾数の80尾には届かなかったが、型がよかったためにお土産には十分過ぎるほど。私も31の福を携えて宿に戻ることができた。
そして宿自慢のカレーライスをご馳走になっているうちに、フグはきれいにさばかれ白い身だけの姿に大変身(ヒレまで取ってくれる!)。
家に戻ってからはササッと薄造りにしてテーブルへ。正月2日の晩は近所の家族とともに、笑い声の絶えない宴となったのでありました。
めでたし、めでたし。
[幸丸]実川 和也船長
Page1 うれしい今年初の福の神は 35 センチの大型でした
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