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[イサキ]
外房勝浦川津港発…勝浦海中公園沖 不動丸

釣ってよし、食べてよし 勝浦沖の寒イサキ開幕

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本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2010年12月1日号

一荷釣りでスタート

 


寒イサキを楽しみにしているファンも少なくない
イサキ釣りは一にも二にもタナ取りが大切


 11月の解禁と言えばヒラメに注目が集まるが、私の大好きな勝浦沖の「寒イサキ」も同時にシーズンが始まる。
 勝浦沖に居着いているイサキはカモシ釣りのサンマミンチを食べてるからか、これからの時期はとくに脂が乗って美味。またイサキの小気味よい釣り味も非常に魅力的だ。
 そして何よりもうれしいのは、ここ数年の解禁直後は安定した釣果が続いていること。
 要はうまくて楽しいイサキがたくさん釣れるというわけで、さっそく11月3日に勝浦川津港の不動丸に出かけてきた。
 
 今回取材した不動丸は、ほかの船とは少々釣り方が違う。それは使うコマセがアミではなくサンマミンチであること、付けエサにサンマのブツ切りを使うこと。
 私は開口一番、船長に「どうしてサンマミンチを使うのですか?」と尋ねると、「サンマミンチのほうが腕の差が出ないしよぉ。タイも釣れっからよぉ」との答え。
 その根拠が知りたくてなおも質問攻めしてみると、サンマミンチは集魚効果が高く色いろな魚の活性が上がる。ミンチは液状から粒まで混ざっているので、その比重差により大きな煙幕が形成されやすく、コマセワークが苦手な人でも比較的楽にコマセの帯に仕掛けを入れやすい、つまり簡単にいえば船に魚が着いてくれるので釣りやすいということらしい。
 しかし気になるのはコマセの振り方。コマセカゴはFL60号とアミコマセと同じものを使うのだが、サンマのミンチが果たしてうまく出るのだろうか?
 サンマの粒ですぐに目詰まりしてしまうのでは?
 と思ったのだが、ヒラマサやマダイ狙いで使うサンマミンチよりもペースト状にしてプラカゴに適した加工をしているとのこと。
 なおカゴの調整は下の口を完全に閉めて、上の口は全開。潮の速さや人によるコマセの振り方の強弱もあるので、コマセの出具合で徐々に上窓を閉めていくのがセオリーらしい。またサンマのブツ切りはハサミで1センチ角ぐらいに切るのだが、皮目を残すのがコツとのこと。
 さて、6時になって私を含めて6名で出船。「今日は海中公園を攻めてみっぺっ」と吉清船長は南に向かって舵を切った。
 ポイントに到着すると、潮回りをして開始時間の6時30分を待つ。「やってみて。タナは海面から30メートル。37メートル付近からコマセてきなせいよぉ」と開始が告げられた。
 水深は43メートル。したがって底から12〜13メートル上が食いダナということになるが、誘う幅が広い。いつもはもう少しタナが狭いそうだ。
 開始早々に竿を曲げたのは左ミヨシの小島さん。始めにヒットしたところからさらに誘い上げて追い食いさせ、一荷でイサキを取り込む。


 

 


 

 

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