隣で竿を出す若船長も爆乗りを堪能しており、新豊さんも、
　「今日はすごいですね。いい日にきましたよ！」とニコニコ顔である。
　3投目以降もヤリイカの乗りは止まらず、3人の足元のオケはすでにイカだらけ。クーラーに移したほうがいいのかもしれないが、そんな時間がもったいなく感じるほどの乗りっぷり。
　ツノの種類や色などはもはや関係なし。オレンジ、イエロー、ワカクサなど、どれも乗りまくり。ウキスッテももちろん乗りまくり。あまりにも乗りがいいので、逆に乗らないツノを探したくなるほどだった。
　そんなときに、私の仕掛けに2投連続で乗らないピンクのプラヅノがあった。やっと乗らないツノを見つけたと思ったが、よくよく見れば、カンナが壊れた傘の骨のように反り返っているだけだった。
　その後もヤリイカは元気に乗り続け、新豊さんは9時ごろまでに50杯をクリア。私も40杯以上釣っており、持参したクーラーにイカが収まるかどうかが心配になってきた。
　150〜160メートルダチの乗りが収まってきたあとは180メートルダチを狙い、またまた爆乗りを堪能したが、9時半から北風が強まり、10時に早揚がりとなった。
　トップは新豊さんでヤリイカ85杯とスルメ5杯の計90杯。スソの私でもヤリイカ65杯にスルメ4杯の計69杯という爆釣であった。船長は時間いっぱい釣りができたら、みんな束釣りだったはず……と少し残念そうだったが、これだけのイカが釣れれば大満足。イカのサイズは胴長20センチ前後のメスもいれば、45センチのオスもいたが、これからはさらなる大型が交じるというから楽しみだ。

［信照丸］吉野勉船長（右）と若船長の吉野達哉さん