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[マダイ]
日本海能生漁港出船…直江津〜名立沖 大進丸

まさかの不振もご愛嬌 上越のマダイ好調続く

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本誌APC(長野)◉高田 光
掲載号: 2012年5月1日号

こんなはずではなかったのに

 


大ダイ狙いのチャンスはまだまだ続く


 3月29日、貴重な好天を逃すまいと向かったのは新潟県能生漁港の大進丸。
 午前4時に港へ到着し、私と釣友は左胴の間に、そして東京から駆けつけた村上記者は右胴の間に釣り座を構えた。
 
 我われを含む12名を乗せて4時半に出船。釣り場は目下絶好調の直江津沖。航程は1時間半要するためキャビンに潜り込み、しばしの仮眠を取る。
 そして6時、直江津沖の60メートルダチで釣りが始まった。船長のアナウンスは、
 「ハリスの全長は15メートル、タナは海面下35メートルです。ドラグを緩めておくことをお忘れなく。どうぞ!」
 この指示に大進丸の釣り方の特徴が現れている。上越のコマセダイ船では、指示ダナよりも5メートルほど余分にコマセカゴを沈めてから、指示ダナまで巻き戻す方法が指示されることが多いが、タナでビタ止めにするのが大進丸流の釣り方。
 コマセカゴからポロポロと出たオキアミを狙ってマダイが浮上し、集まってきたところに付けエサが落ちてきて、マダイを食わせるというのが船長の海中イメージなのである。
 私は正確にタナ取りをしてキーパーに置き竿にしたが、海面を見てみると、泥水のごとく茶褐色に濁っているではないか!
 これは雪解け水(雪代)が大量に流れ込んだ証拠。船長に水温を尋ねてみたところ、
 「先週まで10度以上だったのが、9度台にまで下がっています」と頭を抱えていた。
 もちろん表面の水温なので底の様子は分からないが、開始直後のアタリの少なさを見る限り、何らかの悪影響を及ぼしていると思われる。
 船長は移動のたびに景気付けのアナウンスを行うが、やはりアタリは少なく船中のモチベーションは下がる一方。
 たまにアタリは訪れるものの、ほとんどがイナダ〜ワカシ。天に輝く春の太陽を見ると心はウキウキしてくるが、それは私の座る左舷だけらしい。右舷に座る村上記者は、
 「まるで冷蔵庫の中で釣りをしているみたいですよ……」と鼻ちょうちんをふくらませていた。


 

 


 

 

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