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[シマアジ]
南房白間津港発…白間津沖 海正丸

オオカミ級も夢じゃない 南房白間津沖のシマアジ

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本誌APC(埼玉)/釜井昌二
掲載号: 2012年5月15日号

朝イチからチャンス到来

 


当日はこのサイズばかりだったが、良型はいつヒットするか分からない!
仕掛けは船宿にも各種用意されている


 南房総の「白間津のお花畑」といえば、押しも押されもせぬ関東有数のお花スポットとして名高い観光地。
 その目と鼻の先に広がる大海原にシマアジの一級ポイントがあることをご存じか?
 お花畑にキンセンカやストックが咲き乱れる4月9日に訪れたのは白間津港の海正丸。3月1日から年末までシマアジを看板に掲げる唯一の船宿である。
 今シーズンは2キロ級はもちろん3キロ超えも飛び出す数、型ともに◎の好況。外道も多彩で1〜2キロ級のカンパチが多数顔を見せた日もあれば、3月下旬には9.5キロのマダイも上がったという。
 
 当日は5名のお客さんが集まり、5時に出船となる。南西風がやや強い海をゆっくりと10分進むと20メートルダチのポイントに到着。目の前には磯が広がっており、初めて訪れた人ならだれもが驚くロケーションだろう。
 「海面下7〜13メートルを探ってください!」と酒井正和船長から合図が出て、船中全員が仕掛けを投入した。
 タナが浅いこともあり、あっという間にシャクリの動作に移った。
 海底の起伏はとても激しいため底まで仕掛けを沈めるのはNGで、沈めても指示ダナ下限より2〜3メートルまでにしたほうがいいとのこと。
 まず竿を揺らしたのはアジ。当地名物のナメロウにしたらうまそうなアジだが、今日はあくまでゲストである。
 「昨日は8時くらいからシマアジが食ったよ」と船長は話していたので、チャンスが訪れるのはまだ先だろうと思っていたが、この日のシマアジは早起きだった!
 6時半過ぎに30センチ級の小型ながら、船中1尾目のシマアジが左トモで取り込まれた。この方に状況を尋ねると、船長の指示ダナの上限まで誘い上げたところで、船宿仕掛けのスキン巻きのハリ(枝バリ)に食ってきたと教えてくれた。
 ここから1時間が当日最初の時合だったようで、いずれも1キロ未満ながらバタバタとシマアジが取り込まれた。
 海正丸でのシマアジ釣りは、いわゆるコマセシャクリ釣りのスタイルだが、食わせの間を長く取りながら小刻みに誘う人あり、テンポよくシャープに大きく誘い上げる人ありとシャクリのパターンも様ざま。常連さんによると、
 「その日のヒットパターンを見つけるべく、色いろ試しながらアレンジしてシャクってますよ」とのことで、シャクリについてコレという答えはないと船長も話してくれた。
 ヒットした仕掛けも様ざまで、前出のスキン巻きのハリのほか、ウイリー巻きのハリで掛けた方もいたし、空バリにオキアミエサを付けて釣った人もいた。
 一番食いがいいのはオキアミとの話を耳にしたが、エサ取りが多いときのエサ持ちの悪さなどを考えると、スキンやウイリーといった擬餌バリも捨て難い。
 結局のところ仕掛けもシャクリのパターンと同様で、様ざまなタイプを試してみたほうがいいということだろう。
 特筆すべきは、右舷のミヨシ氏と胴の間氏が使っていたオーナーばりの「味ベイト」というエビ型のワーム。聞くところによるとシマアジ狙いで愛用している人は多いそうで、ミヨシ氏はグローで2尾、胴の間氏はパールホワイトで同じく2尾のシマアジを釣り上げたという。
 船長によれば、この2色に加えてクリアも食いがいいとのことだったから興味がある人は試すといいだろう。
 ただしフグなどに少しでもかじられると極端に食いが落ちるそうなので注意しよう。


 

 


 

 

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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。