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[ライトアジ]
東京湾奥横浜発…本牧~富岡沖 黒川本家

みんなに優しい癒しの釣り 東京湾のライトアジ好調!

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本誌APC(埼玉)/釜井昌二
掲載号: 2012年6月15日号

イシモチの猛攻に遭遇

 


夏本番へ向けてますます期待度アップです!


 アジは関東各地で周年親しまれているターゲットの一つ。中でも現在好期を迎えている東京湾のライトアジは40号前後とオモリが軽く、出船港から釣り場への距離が近いこともあり、初心者からベテランまで幅広い人気を集めている。
 それだけにライトアジを看板の釣り物とする船宿も多いのだが、船長のこだわりも様ざまで、取材を重ねていくうちに奥深い釣り物であることも実感させられる。
 そんなこだわり船長の一人が今回取材で訪れた黒川本家の三村恭介船長。父親に連れられて、小学生の時から船釣りを楽しんでいたという根っからの釣り好きで、就職先として迷わず遊漁船の船長を選んだという。弱冠24歳でありながら、自らが担当するアジ釣りには一家言を持っている。
 
 黒川本家を訪れたのは5月14日。マゴチのお客さんは多数いたが、アジ釣りの客はなぜか私だけ。
 「ウチはお客さんが一人でも出船しますから!」の言葉に甘え、7時に出船となる。
 まずは航程10分ほどの本牧沖でアジの反応を探る。
 船をアンカリングし、アジがコマセに群がるのを待つが、潮が流れていないようで一向にアタリがない。しばらく粘ってみたもののふるわず、富岡沖へとポイントを移動する。
 仕掛けを投入し直すこと数回、ようやく竿がキュキューンと絞り込まれ、アジが釣れ上がった。
 私が取り込んだ船中第1号は25センチ級。目がパッチリとしており、背もこんもり。おいしそうなアジであった。
 タナは底からぴったり3メートル上。3本バリ仕掛けの下バリに食っている。
 「指示ダナはたいてい底から2〜3メートル上と出します。もちろん状況次第では細かく指示を出すこともありますよ。もしアタリがないようなら、ビシを50センチ下げてみるなどしてタナを広く探るといいですね」と船長はアドバイスしてくれた。
 実際にタナを50センチ変えるだけでアタリが急増した経験が私にもある。正確かつ状況に合わせたタナ取りは、この釣りで最も肝心なのだ。
 とはいえ、それほど難しく考える必要もない。もし自分だけ釣れないようであれば、釣れている人に、
 「底からどのくらいで釣れてますか?」と遠慮なく尋ねてみるといい。笑顔で語りかければ教えてくれるはずだ。
 さて、この日の午前船はイシモチの猛攻にさらされた。
 「いや〜、今年はイシモチが多いのですが、ここまで釣れるのも珍しいことです」
 そう船長も苦笑いするほどの入れ食いに遭遇したのだ。
 数が釣れるばかりか型もよく、みるみるうちに足下のバケツは満杯になった。
 時折交じるアジは30センチ級の良型が大半と文句なしだが、どうしてもイシモチが先に食ってきてしまうのだ。
 「五目釣りの釣果なら最高なのにね」と2人で苦笑しながら、7尾のアジと30尾近いイシモチをクーラーに収め、ひとまず沖揚がりとなる。


 

 


 

 

Page1 イシモチの猛攻に遭遇
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