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[ヒラメ]
茨城県大洗港発…大洗沖 第一東海丸

待ちに待った最盛期! 大洗沖のマコガレイ

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本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2012年8月1日号

台風の影響は?

 


小づいて掛ける楽しさを味わってください!
釣り場は大洗沖。36メートルダチで食いが立った
誘いのパターンは状況に合わせましょう


 爆発的に釣れたヤリイカの興奮冷めやらぬ茨城エリアで、現在人気を集めているのがマコガレイ。日並みがよければトップで20〜30枚台と安定して釣れているし、この時期は身も厚くなるので食の面でも期待十分といえるだろう。
 
 6月24日に足を運んだのは茨城県大洗港の第一東海丸。私を含む13名の釣り人を乗せて、北條晃船長の操船で5時に港を出た。当日の海上は風もなく、ベタナギの釣り日和と思えたが、台風4号と5号が通過したあとだけにその影響が気になるところ。
 15分走った大洗沖で船は速度を落とした。
 「え、こんな近場で?」と思ったが、船長によると台風前に大釣りしたポイントとのことで、潮回りを繰り返すたくさんの船影が目に入った。
 「やってください! 水深は24メートルです」との合図で釣りが始まった。
 しかしアタリはなかなか訪れない。開始から20分経過して、ようやく船中1枚目の25センチほどのマコガレイが上がったが、背中はもちろん腹の白い部分まで泥まみれになっていた。
 次に上がったマコガレイもやっぱり泥まみれ。私は長いこと茨城のマコガレイ釣りを楽しんでいるが、泥まみれのカレイが立て続けに上がる様を見たのは初めてだ。
 そこで私は濁り潮の中でエサの存在を目立たせようと、仕掛けにケミカルライトを付けたり、誘いを大きくしてみたが、カレイのシグナルは訪れなかった。
 6時10分。このポイントに見切りをつけた北條船長は沖へと船を向けた。30分走って到着したのは36メートルダチ。
 この船長の判断が奏功したようで、すぐに船中あちこちでマコガレイが釣れ始めた。
 撮影がてら出していた私の置き竿にもガタガタと魚信が訪れた。上がってきたのは全長30センチのマコガレイ。
 さて、私が気になっていたのが右胴の間の影山夫婦。
 ご主人は少々沖釣りの経験があるというが、奥さまは今日が沖釣りデビュー。仲乗りさんが手取り足取り指導をしていたので、私も一言アドバイスをした。
 「この釣りでやってはいけないことがあります。早合わせとポンピングです!」
 と伝えると、
 「分かりました、頑張ります」とのお返事。
 この直後、
 「キャー!」と奥さまの歓声が船中に響き渡った。振り返ると竿が大きくしなっているではないか!
 「慌てないでいいからね!」と周囲の声援を受けながら無事にタモ取りしたのは28センチのマコガレイ。
 興奮冷めやらぬなか旦那さんも同級を釣り上げたので、仲よく2ショット写真を撮らせていただいた。
 そんなときに左舷からも女性の声が聞こえたので行ってみると、トモ3番に座る望月さんの竿先がたたかれているではないか。
 「合わせろ!」の声に彼女はびっくりしたらしく、素早く合わせを入れてしまい、結果は無念のスッポ抜け。
 しかし彼女の仕掛けの周りにカレイがいることは明白。すかさず船長が彼女の竿を手に取り、数回誘いを入れていると再びグググッとアタリが訪れて30センチ級が釣れ上がった。
 このときはちょうどマコガレイが集まる根の上を通過していたようで、右トモでは橋口さんが35センチのナメタガレイを釣り上げてうれしさを隠し切れない様子。
 右ミヨシでは森谷さんが
 「ゴミでも掛けたかな?」とつぶやきながら重おもしくリールのハンドルを回していた。
 「もしかして……!」と思い玉網を片手に駆け寄ると、案の定マダコが上がってきた。


 

 


 

 

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