TJ-web  
電子版
から探す
キーワード(釣り物、釣り方etc.)

 

 

 

[マダイ]
南房相浜港発…相浜沖 松丸

南房のコマセダイ好調 秋ダイシーズンに突入!

Check

本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2012年11月1日号

まさかのバラシが2連発

 


大ダイらしきが何発もアタったのに、釣れたのは小型だけ。悔しいなあ


 厳しかった残暑も彼岸を過ぎたころから収まり、すっかりと秋めいてきた。今回狙うマダイは一年中楽しめるが、盛期は春と秋。どちらかといえば春は乗っ込みの良型が魅力なのに対し、秋は手ごろなサイズの数釣りという印象がある。
 ところが秋でも大ダイが釣れる確率が高い釣り場もある。その一つが南房だ。
 
 南房相浜港の松丸を訪れたのは9月23日。あいにくの雨模様だったが、このところの好釣果を反映し、私を含む9名の釣り人が集まった。
 出船は5時15分。港を出たと思ったら、すぐに船の速度が落ちて西藤裕船長が開始のアナウンス。
 「いいですよ。水深は30メートル。タナは海面下15メートルです!」
 仕掛けを指示ダナ+ハリス分(9メートル)の24メートルまで沈め、数回に分けてコマセを振り出しながら巻き上げてタナを取った。
 1流し目から右トモ2番の野海さんがマダイを釣り上げたが、それはリリースサイズの20センチ。
 直後に私の隣にいた右ミヨシ2番目の飯原さんにもアタった。じっくりと引きを楽しんで浮かせたのは1キロジャストのマダイ。
 船内を見渡すとマダイのほかはイサキ、メジナ、イトフエフキ、ウマヅラなどが釣れている。
 ここでマダイらしきアタリをとらえたのが左ミヨシの原田さん。引きの感触からしてマダイだと思っていたが、よくよく見るとメイチダイ。
 「なかなかマダイがこないなあ……」と思いつつ、コマセを振り終えてキーパーに竿を預けた瞬間、ガタガタ……ギューンと強烈な引き込み。慌てて竿を手に取ると重量感たっぷりの引きが伝わった。
 ところがヨシ!
 と思った矢先にプッツーン。仕掛けを回収するとハリのチモト付近でハリスが切られていた。ハリを飲まれ、ハリスが歯に当たって切れたのだろう。
 マダイか青物かは分からないが、いずれにせよ良型だったことは間違いない。天国から地獄へ突き落とされたような気分だった。
 その後、潮が緩むとアタリが少なくなってきたため、
 「大型が狙えるポイントに移動しますので、ハリスは5号以上にしてください」と指示が出た。到着したのは水深45メートル。指示ダナは上から30メートル。
 開始後まもなく右舷で、
 「食ったぞお!」と大声が上がった。カメラ片手に駆けつけると野海さんがバトルの真っ最中。
 「無理するな!」
 「竿を立てろ!」と、周囲から声がかかるものの竿先は海面に突き刺さったまま。その後何度か突っ込まれた後、プツーンとハリスが切れてしまった。
 「先日8キロのマダイを釣ったんだけど、今の手応えはその比ではなかったなあ」と悔しがる野海さんであった。
 続けてヒットさせたのは飯原さん。さっきのシーンを見ていただけにドラグ調整も万全。徐々に魚は浮いてきた。
 「ここまで浮かせたらこっちのもの。私たちの仇討ちをお願いしますよ」
 そう私がプレッシャーを掛けたのが災いしたのか、フッとテンションが消えてしまう。
 「敵討ちのつもりが返り討ちですよ……」とがっかりの飯原さん。
 「よし、魚はいる。次は俺の番だ!」と船内は色めき立ったが、その後シグナルが訪れることはなく、朝のポイントに移動。再びイサキなどが相手をしてくれたが、なかなか本命のマダイはヒットしない。


 

 


 

 

Page1 まさかのバラシが2連発
Page2 ラストチャンスも…



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。