沖揚がりまで残り1時間となったところで、
　「もう一回勝負に行きましょう！」とアナウンスが出て、大型がアタった釣り場へ。
　コマセを振り終えてタナを取った直後、ギューンと竿が絞り込まれた。
　今度はしっかりと合わせも決まったはず。余裕を持って巻き上げに移ると、シャープな引きが伝わってきた。これはきっとマダイだろう。海面を割ったのは1.5キロの食べごろサイズ。
　続いて左胴の間の塚本さんにヒット。私がタモを片手にスタンバイしていると、ミヨシの原田さんも同時にアタったようだ。
　塚本さんが取り込んだマダイは私と同サイズであったが、原田さんの魚は大型のようで、必死の形相でファイト中。
　道糸を30メートル近く出されながらも竿を立て、耐えていた原田さんであったが、魚が突進したときにハリスが切れてしまった。またしても惜しいバラシである。
　「根に擦れてハリスが切れたのでしょうか?」と船長に尋ねてみると、ここにはハリスが切れるような根はないとのこと。続けて、
　「昨日も4キロのカンパチが上がったようですね。さっきのも、もしかしたらカンパチでは？」と尋ねると、
　「いや。あれはマダイだったね」と船長は残念そうな表情を浮かべた。
　5号のハリスを切るマダイとは一体何キロなのだろう。南房恐るべし。
　モンスタークラスのマダイらしきに興奮冷めやらぬ中、昼前に沖揚がり。マダイは0.8〜1.8キロが1人0〜1枚。このほかイサキ、メジナ、ショゴなどが交じった。
　だれもが憧れる10キロオーバーのマダイ。相浜沖なら達成できそうな気がする。

［松丸］西藤　裕船長