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[ヤリイカ]
駿河湾用宗港出船…御前崎沖 興英丸

駿河湾のヤリイカ 待望の爆乗り復活!

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釣り人(神奈川)◉小川 泰子(Yacco)
掲載号: 2012年12月15日号

開始から沖揚がりまで入れ乗り

 


左から私、椎名さん。2人で爆乗りを満喫しちゃいました!
こんなにたくさんのイカを釣ったのは久しぶり。夢のような一日でした
これからは大型のオスも期待できるはず!


 今シーズンのヤリイカはどこも苦戦しているようだが、時期的にもそろそろ好転してもいいはず。そこで11月16日に本誌村上記者、本誌APCの椎名義徳さん、私の3名で駿河湾用宗港の興英丸を訪れた。
 前日までしばらくシケが続いていたせいか、船長も、
 「行ってみないと分からないよ……」と心配そうにつぶやいていたが、シケ後の爆乗りがあるかもしれないと期待しつつ、午前5時に私たちを含む計9名を乗せて出船となる。
 
 釣り場の御前崎沖までは片道約1時間半。到着まではキャビン内でしばしの仮眠タイムとする。そして午前7時、
 「いい反応が出てるよ。サバがいるかもしれないけどやってみて。水深180メートル!」という船長のアナウンスで、11センチのシングルカンナ8本ヅノブランコ仕掛けを投入した。
 オモリが着底するかしないかのうちに竿先がフワフワと動いて、まもなくクンクンと明確なイカの触りが伝わった。
 隣の椎名さんに、
 「きましたね!」と声をかけると、
 「うん、こりゃあイカだよ!」
 第1投からいきなり乗り、顔を見合わせてしまった。
 電動リールで巻き上げると元気なイカの引きが感じられる。
 最初の投入で私が手にしたのはヤリイカ2杯とスルメイカ3杯で、椎名さんは良型ヤリイカの4杯掛け。
 海上はややウネリがあるものの、ナギに近い状態で、まずまずのイカ釣り日和と思われる。潮はほどよく流れているようで、船長は、
 「2回目の投入は必ずオモリを投げて〜!」と盛んにアナウンスしていた。
 最初の取り込みを終えたあとで再投入すると、オモリ着底直後にまた乗った。
 私はイカが乗るとうれしくなってすぐに巻き上げたくなるが、隣の椎名さんは追い乗りを狙い、確実に3〜4杯掛けで取り込んでいた。
 船下の群れが薄くなるとすぐに船長は潮回りし、その後も175〜220メートルラインをていねいに狙っていく。
 イカの反応は底から10メートル上くらいまで出ていたが、海面下140〜150メートルの宙層にも反応が出ていて、落下中のブランコ仕掛けが何度か止められた。案の定、4〜5杯のスルメが掛かっていることもあったが、ヤリとスルメが交じり5点掛けすることもあったので、ヤリイカの反応は底からかなり上まで持ち上がっているのかもしれない。
 中盤に入ると二枚潮が気になり始めたが、ヤリイカは相変わらず入れ乗り状態。
 この状況なら、追い乗りを狙わなきゃもったいない!
 私は底近くで最初の乗りをとらえてから、小刻みに竿を揺らしつつハンドルを回して誘い上げ、追い乗りを狙った。この方法で私がヤリイカの7杯掛けを決めると、椎名さんは深場のキンメよろしく、「乗ったあとで少しずつ送り込む」釣り方を試したてイカの数をのばしていた。
 当日は私たち以外は常連さんで、当地のヤリイカ釣りに慣れている方ばかり。気持ち軟らかめの竿に、ダブルカンナのイカヅノを使い、置き竿でじっくり時間をかけて追い乗りを狙うというスタイルで皆さん数をのばしている。
 皆さんの釣り方を参考にしつつ、私も追い乗りを狙ってみると8本ヅノ仕掛けでパーフェクトを達成することができた。
 結局13時の納竿まで入れ乗り状態は続き、船中釣果はヤリイカが47〜92杯、スルメイカが5〜35杯という爆乗り。私もヤリイカ85杯とスルメ20杯、トータルで束釣りを達成、大満足の釣行だった。



興英丸]興津 勝義 船長

 

 


 

 

Page1 開始から沖揚がりまで入れ乗り




※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。