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[ワラサ]
南伊豆下田須崎港発…白浜沖 光明丸

南伊豆のワラサが好調! 多彩なゲストもお楽しみ

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フィッシングライター/上田龍太郎
掲載号: 2012年12月15日号

昨日と潮流の向きが違う!

 


私(上田)もいい思いができました。船長ありがとうございました


 今シーズン、南伊豆のワラサは8月下旬からポツポツと釣れていたものの、例年のようにまとまって釣れる日が少なく、ファンをやきもきさせていた。
 しかし10月中旬になると白浜沖にワラサの群れが集結し、数釣りが楽しめるようになってきた。11月に入ると、ワラサに加えて2キロ前後のメジ、カンパチ、マダイなども交じり、高級魚五目の様相を呈している。
 
 そこで11月10日、南伊豆下田須崎港の光明丸からワラサ乗合にチャレンジした。
 午前5時半に船宿に到着し、まずは玄関にあるホワイトボードで自分の釣り座をチェックする。この日の乗船者は私を含めて3名、お茶をいただきながら他の方がたにあいさつする。
 宿から乗船場となっている堤防までは徒歩2分と近い。午前6時に乗船し、私は右舷トモに釣り座を構えた。
 光明丸は2隻の船を親子2代の船長が操船しているが、この日は父親の土屋文男船長が担当だった。さっそく昨日の状況を尋ねると、
 「昨日はやや食い渋ったけど、ワラサはポツポツ釣れて、メジやカンパチも出たよ。最近は朝イチがチャンスなので、それを逃さず頑張って釣ってくらっせぇよ!」と笑顔で励ましてくれた。
 下田須崎港を出た船は東側に舳先を向け、白浜沖のワラサポイントまでゆっくり進んでいく。
 15分後に到着したポイントには30隻ほど遊漁船が集まっていた。船長から、
 「エサ取りが多いのでイカタンも用意したほうがいいよ」と聞いていたので、冷凍イカをタンザク状に切ったものをオキアミではさむようにハリに刺す。
 午前6時半、各船一斉に投入開始となる。水深は60メートルで、船長の指示ダナは海面下50メートル。
 指示ダナよりもハリスの長さ分深くコマセカゴを沈めてから、2回ほど大きくコマセを振って指示ダナにカゴを落ち着かせ、アタリを待った。
 他船からは早くも「ヒットしたよー!」とのアナウンスが聞こえてきた。
 「次はこちらの番か?」と期待度120パーセントでアタリを待ったが、残念ながら1投目はアタリがないまま仕掛けを回収することに。
 すぐにコマセを詰め直して再投入したが、だれの竿にもアタリはない。その後も投入を繰り返したがアタリはなく、周囲を見渡すと他船も竿が曲がっていない様子。
 船長に状況を尋ねると、「昨日までニッチョウ(東から西へ流れる潮)が流れていたけど、今日は逆向きのマシオになっちゃったよ。ここはニッチョウじゃないと食わないんだよなあ」とのこと。
 それでも開始30分後、左ミヨシで竿が大きく曲がった。ゆっくりヤリトリした後、上がってきたのは2キロ級のカンパチ。
 これを見て俄然やる気になったが、その後は再び沈黙。無線からは他船の船長のため息が聞こえてきた。
 午前8時、船長から、
 「お土産を釣りたい人は、とりあえずイサキ仕掛けに替えてもいいですよ」とのアナウンス。そこでハリス3号6メートルの3本バリ仕掛けに換えると、30センチ前後のイサキがポツポツとヒット。右ミヨシの方はトリプルヒットを連発させていた。


 

 


 

 

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