その前後から左舷で15〜18センチの小ぶりなメバルが連続して浮上。聞けばエサをモエビに切り替えた方がたらしい。
　左隣の釣り人もモエビを使い始めた。すると、とたんに3尾、4尾とメバルが掛かり始めたではないか。実はメバルはたくさんいて、大きなイワシエサに反応しなかっただけのことらしい。
　イワシエサでメバルを釣り上げたかった私と尾川記者も、昼ごろになり、ついにモエビに手を伸ばす。
　すぐに鋭いアタリで竿は大きく曲がり、すわ良型メバルか？
　皮肉なもんだとリールを巻くと姿を現したのは20 センチ級のウミタナゴ（マタナゴ）……。
　がっくりときたが、その後はポツンポツンと小ぶりなメバルが顔を見せてくれた。周りではときに20センチ級もモエビに食いついて盛り上がっている。
　ほとんどの方がモエビ、あるいはイワシと併用してメバルやカサゴを釣り上げ、午後2時に納竿。私と尾川記者も、小ぶりなメバルを3尾ずつ手にした。
　結果、早々からモエビを使った方は10尾前後まで数をのばし、トップは16尾を上げた左舷胴の間の奥津さん。うち13尾はモエビで食わせたそうだ。
　けれども数こそ少ないが、やはりイワシで食わせたメバルのほうがひと回り大きい。この日も最後までイワシエサだけで挑み続けた釣り師が1名いて、ようやく釣り上げた1尾に、はちきれんばかりの笑顔。
　やはりイワシエサで釣ってこそのイワシメバル。小ぶりなシコイワシが早く回ってきて、とことん楽しませてほしいものだ。私もリベンジを計画している。

［鶴丸］山本茂樹船長