明るくなると一時アタリが遠くなったが、仕掛けを前方に投げ、広範囲を探る戦法に変更するとこれが大当たり。オモリが底に着いたあと、スッと竿を立ててアタリを待つと、面白いようにフグが掛かった。
　しかし9時を回ったころから風が強まり、力一杯投げても仕掛けが押し戻されるため再び船下を狙い、ポツリポツリとフグを追加していく。
　しかし船長はこの程度の釣れ具合では満足しないようで、北の釣り場へ舵を向けた。
　移動した先は太東沖。水深10メートル前後の浅場だ。ここでも入れ掛かり状態になる。型は朝に比べていくらか小さくなったが、ピンポン玉クラスは交じらず、皆さんのオケの中は徐々にフグで埋まっていく。
　見ていると釣り方は皆さんタイム釣り。3〜5秒ごとに空合わせを入れるだけで、あっさりとフグは掛かってくる。「手を休ませずにシャクってください！
　シャクったあとの穂先の動きにも注意してくださいよ〜」と船長。私はエサを2パック使った時点で竿を納めたが、それでも65尾をゲット。
　その後30分ほど入れ掛かりタイムが続き、沖揚がりの昼前にはトップが規定数の80尾に到達した。
　船中の平均釣果は50尾前後。出船前は底荒れを心配したが、フタを開けてみれば期待どおりの絶好調。
　安定度抜群、今期の大原のショウサイフグは今なら初心者でも思わぬ好釣果に恵まれる可能性は高い。

［春日丸］中井成明船長