ヒラメ釣りが盛んな茨城〜房総方面では、地区ごとに解禁日が設定されているのはご存じのとおり。
　12月1日、最後の大場所となる日立久慈〜大洗の茨城県海域が全面解禁となり、いよいよヒラメ釣り場もフルオープン。
　当地のヒラメは型のよさに定評があり、2〜3キロをレギュラーサイズに5キロ超の大判ビラメも期待できる。年末に向け、一発大物狙いの楽しさを味わいたい向きにはピッタリのターゲットだろう。
　
　大洗港の忠米丸を訪れたのは12月1日の月曜日。平日にもかかわらず、この日を待ちわびたヒラメファンで港は活気づいていた。
　私を含め14名が集まると5時半に出船。暗闇の中を30分ほど走って、大洗沖の30メートルダチに到着。海は波もなく穏やかで、東の空がうっすらと朱色に色づき始める。
　仲乗りさんからマイワシが配られる。大きさは15センチほどで、エサにちょうどいい、俗に中羽と呼ばれるサイズだ。
　オモリは60号、底から50〜100センチほど上を狙うようアナウンスがありスタート。
　期待の1投目は空振りに終わったが、小移動した2流し目、右ミヨシ2番のお客さんがソゲサイズのヒラメを上げる。
　小型ながらも船中1号が出たことで皆さん気合が入った様子。今度は右大ドモのお客さんの竿がグイッと引き込まれた。
　どうやら魚は大きいようで、激しく暴れているのか竿先がガンガンたたかれている。「無理しないでゆっくり巻き上げてね」と根本茂船長が声をかけ、強烈な突っ込みを何度もかわしながら仲乗りさんのタモに収まったのは3キロ級のヒラメ。
　十分大型と呼べる立派なヒラメだが、船長によると当地ではこれがレギュラーサイズというから驚きである。
　しかしその後は、ソゲサイズがポツポツ上がるものの良型に恵まれず、アタリがないとすぐに小移動を繰り返す展開が続く。
　この日は朝から横流しで狙っていたので、船長に流し方について聞いてみると、状況により、船首を風上に向ける通常の流しと横流しの両方を使い分けているとのこと。ただし、流し方の違いでオモリを変えることはないそうで、60号をメインに潮が速いときでも70号までしか使わないそうだ。
　また同船では仲乗りさんが常に乗船し、タモ取りはもちろん、エサのイワシを配ったり、オマツリをほどいてくれたりと何かと世話をしてくれるので、ビギナー連れでも快適に釣りを楽しむことができそうだ。