【東日本大震災 各船宿の状況と再開情報】
平成23年３月11日に発生した東日本大震災では東北地方から千葉県北東部沿岸において大規模な津波による被害が発生しました。 本誌編集部では電話にて被災地域の提携船宿への安否・被害状況の確認を行うとともに、船長やおかみさんの声を、読者の皆様へお届けしたいと思います。
◎つり情報編集部（電話取材・文・まとめ）
※「本誌船宿データベース」掲載順。４月15日・５月1日合併号『各船宿の状況と再開情報』にて掲載されたものを、４月22日に省略・再編したものです。
本誌スタッフによる定期連絡での最新情報は各船宿の情報欄、またはホームページをご確認ください。
なお、東北エリアの被災港の状況は最新号にて随時 掲載していきます。
東北 ［岩手県宮古・宮城県奥松島・塩釜・福島県四倉港］
津波による被害が最も多かった３県。塩釜港以外は港がほぼ壊滅状態であったものの、本誌提携船宿での犠牲者はありませんでした。
岩手県 宮古 佐々木釣具店 平進丸 Tel:0193-62-5245
全員無事。家は１階まで浸水。船も被害を受けたが大きいほうの船は損傷軽微。現在は片付けなどの復旧作業を行っている。
「今、一生懸命復旧活動をしております。必ず再び船を出したいと思っておりますので、お待ちください」（船長より）
船長、家族とも無事。船は大きいほうが無事。避難所での生活が続いている。「奥松島金龍丸は家族全員無事です！
励ましの電話をいただいた皆様、ありがとうございます」（船長より）※金龍丸は船名です。
船長、家族とも無事。船は９隻中８隻が無事。港は大きな被害は受けなかったものの、道路など周辺の復旧には時間がかかる見込み。
「心配された方がたへ、無事ですと伝えてください。再開へ向けて頑張っていきますので、よろしくお願いします」（船長より）
港の被害は甚大ながら、船長、船とも沖へ避難して無事。家族も全員無事で現在は親戚の家へ避難している。
「私たちも再開を首を長くして待っています。再開し
たときにはぜひ、いわきへ遊びにきてください」（船長より）
茨城県北部 ［平潟港・日立会瀬港・日立久慈漁港］
港は被害を受けたものの、本誌提携船宿では船体に被害を受けた船宿はありませんでした。被害の程度は港によって異なりますが、各地で復旧が始まっており、出船を待機している状況です。
茨城県 平潟港 第15隆栄丸 Tel:0293-46-3980
地震発生直前にお客さんを下ろしており、船は沖へ避難、お客さん、家族とも全員避難して無事。港は被害を受けたものの復旧は順調。
「ご心配いただいた皆さん、ありがとうございます。家族全員無事で、いつでも再開できる状態で待っているとことです。再開した際にはぜひ、遊びにいらして
ください」
船長、家族とも無事。船も被害なし。港は被害を受
けており復旧作業中。
「皆さんにご心配かけました。家族、船ともに無事です。港が被害を受けたので復興まで時間がかかると思いますが、営業を再開したらすぐにホームページでお知らせしますのでまた遊びにきてください」（船長より）
茨城県 日立久慈漁港 大貫丸 Tel:0294-53-6724
船長はじめ家族、船とも無事。
「家族の体はもちろん、船体も無事なので復旧に向けて頑張っていきたいと思います」（船長より）
茨城県 日立久慈漁港 宮田丸 Tel:0294-25-5560
全員無事。船も沖へ避難して無事だが、港の被害は大きかった。
「大変心配をおかけしました。漁協関係者一丸となっ
て漁港整備にあたっていますので、再開までしばらくお待ちください。出船できるようになったら、ぜひまたお越しください」（おかみさんより）
茨城県 日立久慈漁港 直重丸 Tel:0294-54-2553
宇佐美船長、若船長ほか家族全員無事。船も損傷はないが、港の被害は大きかった。
「ファンの皆さんにはご心配をかけましたが、私たちは無事ですし、船も無事です。営業再開できましたら、また遊びにきてください」（船長より）
茨城県 日立久慈漁港 やまがた釣具店 第八日正丸 Tel:0294-52-3745
船長はじめ家族、船２隻とも無事。
「家族、船、併営の釣具店とも被害はありませんでした。復旧に向けて頑張っていきたいと思います」（船長より）
茨城県 日立久慈漁港 釣友丸 Tel:0294-22-7436
船長、若船長と船２隻とも無事。港は被害を受けたものの復旧。
「私たちは無事です。ご心配おかけしますが、再開に向けて頑張っておりますので、よろしくお願いします」（船長より）
茨城県 日立久慈漁港 第一大漁丸 Tel:029-297-3366
船長はじめ家族も全員無事。船も被害なし。港は復旧に向けて作業を進めているが、営業再開につていは未定。
「ご心配おかけしました。うちはみんな無事です。仲間と力を合わせ復興に向け頑張ってます。出船できるようになったら、また一緒に釣りをしましょう」（船長より）
茨城県中部 ［那珂湊港・大洗港］
大洗港では港、船、待合所などが大きな被害を受け ました。本誌提携船宿での犠牲者はありませんが、現在は復旧作業が進んでいます。
船長、家族も無事。船は沖へ避難して無事だが、待合所と船着き場が被害を受けた。
「多くの皆さんにご心配いただき、ありがとうございます。船は無事なので、船着き場を変えて再開する予定です。ＨＰなどでお知らせしますので、また遊びにきてください」（おかみさんより）
全員無事、船も問題なし。港内は車や漁具が散乱、船宿は床上浸水した。
「船は船長が一晩海上で踏ん張り、なんとか無事でし
た。心配して連絡してくださったお客さん、ありがとうございます。港の整備が終わって、出船できるようになったら、また来てください！」（おかみさんより）
茨城県 大洗港 第一東海丸 tel:029-267-2297
船長、家族、船とも無事。
「多くの方から励ましのお電話をいただき、ありがとうございます。復旧へ向け頑張っています。また皆さんと一緒にカレイ釣りができる日を楽しみにしています」（船長より）
小沼船長、おかみさんともに無事で大船長は軽傷を負ったとのこと。持ち船の２隻中１隻が被害を受け、宿も床上浸水した。
「皆さんに心配をかけましたが、私たちは無事です。宿も船も壊れてしまい、復旧には時間がかかるかもしれませんが、皆さんに会える日を楽しみにしております」（船長より）
小野瀬船長以下、宿のスタッフは全員無事。２隻の船は無傷だが、宿は床上浸水した。
「このたびは皆さまに心配をかけました。私たちは家族全員無事です。港は半壊してしまいましたが、復旧に向けて作業をしております。営業再開しましたらお知らせしますので、またよろしくお願いします」（船長より）
船長はじめ家族、船、宿ともに無事。
「復興に向けて頑張ります。宮城県や岩手県など、私たちよりも大変な所がたくさんあり、そちらを助けた
いくらいですが、とにかく今は頑張っていきます」（船長より）
大川船長をはじめ家族全員無事。店（大洗釣具店）は被害はなかったものの、船は陸に乗り上げてしまった。
「読者の皆さんに心配をかけました。港と船、どちらも修理に時間がかかりそうですが、復旧に向けて頑張っております。営業が再開できたら、また一緒に釣りを楽しみましょう」（船長より）
茨城県南部 ［鹿島港・鹿島新港・波崎港］
鹿島港が堤防や船着き場、待合所、船など、甚大な被害を受け、現在は復旧へ向けた作業が進められています。鹿島新港、波崎港の被害は少なかったようです。
大川船長、若船長、おかみさんは全員無事だが、待合所は壊れてしまった。持ち船の２隻は舵などにダメージがあるようだが、修理可能とのこと。
「大変なことになってしまいましたが、皆さま、お怪我はありませんか？ 私たちは大丈夫です。また一緒に釣りを楽しめる日を楽しみにしています」（おかみさんより）
大川久明船長、若船長の勝久さんをはじめ、宿のスタッフは全員無事。待合所は甚大なダメージを負ったが、船の損傷は軽微とのこと。
「読者の皆さんにはご心配をおかけしました。港の修理と仲間の船の修理が終われば出船できますが、もうしばらくお待ちください」（船長より）
船長、はじめ全員無事。船は１隻は無事だったものの、もう１隻は被害を受けた。
「大勢の方がたにご心配していただき、多くの電話をいただき、誠にありがとうございます。お客様のご親族の中の被災された方に、心よりお見舞い申し上げます。再開まで、お待ちください」（おかみさんより）
中川博文船長はじめ大船長、おかみさんなどスタッフ全員が無事。待合所は損壊、船は４隻中２隻が被害を受けたものの、２隻の大型船に大きな損傷はなかっ
た。
「皆さんには大変な心配をおかけしました。私たちはみんな無事です。復旧したら、また一緒に釣りを楽しみましょう。それまで竿を磨いて待っていてください」（おかみさんより）
全員無事。船は修理程度で出船可能、船宿も残った。鹿島港内は大きく損壊した。
「皆様からの励まし、心から感謝しております。とにかく前進あるのみ、必ず復活します。復興までの様子はホームページで発信していきますので、ここ鹿島を忘れないでください。元気にお会いできる日を楽しみにしております」（おかみさんより）
船長、家族、スタッフとも無事。船は７隻のうち３隻が被害を受けたものの、修理すれば稼働できる状態。
「すぐにでも再開したい思いですが、まずはスタッフ一同、復興に向けて頑張っています。再開した際には、またいつものように遊びに来てください」（船長より）
茨城県 鹿島港 第２洋生丸 tel:0299-83-6194
全員無事。船も修理程度で出船可能。鹿島港内は大きく損壊。再開についてはお問い合わせを。
「皆様から励ましの声、心強く思います。私自身、大の釣り好き、復興が進んで安全確認が取れ次第、海へ出たいと強く願っています。一日も早い再開を目指して努力しております。ぜひまた足を運んでください」（船長より）
船長、おかみさん、スタッフ全員無事。津波警報の後、自宅が離れているので港に行くことはできなかったが船は無事だった（チャーター船の一部に損傷）。港の整備が整い次第出船。
「毎日たくさんのお客様から励ましの電話をいただき、ありがとうございます。出船の際はまたよろしくお願いいたします」（おかみさんより）
船長、家族、船とも無事。出船を再開している。
「波崎では大きな被害もなく、まもなく出船も再開できる予定です」（船長より）
５隻中１隻は被害を受けたものの、港、待合所もほとんど被害なく、船長も無事。出船を再開している。
「波崎はそれほどの被害もなかったため、おかげさま
で再開できました。元気に頑張っていきますので、皆様よろしくお願いいたします」（船長より）
全員無事。船は沖へ避難して無事、海の安全と安心を確認次第出船。出船受付中。詳しくは電話確認。
「多くのお客さんに心配していただき、ありがとうございます。港の整備もめどが付いて、もう出船できますが、原発の影響が気がかり。安全と安心を確認したら、ぜひ遊びにきてください」（船長より）
銚子以南の各地では、飯岡港で船、宿に被害を受けた船宿がありましたが、現在は復旧作業も進み出船を再開しております。銚子外川、犬若港ではほとんど被害がなく、片貝・片貝新港では宿が床上浸水した船宿がありましたが現在は復旧、営業を再開しております。
※なお、被害の度合いこそ違いますが、船体の損傷、自動車の流失、待合所への浸水、ワカメなどの養殖筏の損壊など、津波による被害を受けた船宿は九十九里〜三浦半島西部にかけての各地に数多くあります
※隔週刊つり情報では、被災に遭われてもなお営業再開へ向けて頑張っている船宿の皆様すべてが再開し、軌道に乗るまでを復旧の道のりとし、データベース欄を維持、定期的な連絡、取材などのサポートを続けていきます。（つり情報編集部）