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[カツオ・キメジ]
相模湾茅ケ崎港出船…瀬ノ海 一俊丸

さすがは生きイワシエサ 豪快&痛快スタート!

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本誌APC(東京)◎椎名義徳
掲載号: 2009年9月15日号

紫色に輝る魚影

 


怒とうのカツオラッシュに皆さん絶叫!


 8月16日、沖の海域を目指す僚船たちを横目に、一俊丸の三橋一俊船長が向けた進路は西方だった。港を出て30分。濁っていた潮が、アジ釣り場で有名な瀬ノ海に差しかかったあたりから、明るく澄んだ潮に変わっていく。
 進行方向の右前方に、少数ながらもクルクル旋回している海鳥が見えた。目を凝らして見ると……海面を跳ねる「水持ち」のナブラだ!
 船速を上げ、ナブラに一直線。すかさず仲乗りさんがイワシをまくと、いくつもの紫色に光る魚影が電光石火のごとくイワシに襲いかかってきた。
 「捕ったぁ! やってよー!」
 真っ先にカツオを跳ね上げたのは、舳先でブッペ(カツオ用のバケ)を振るイカ釣り名手としても名高いスーパーピンクのYaccoさん。これを皮切りに怒とうの入れ食いが始まった。
 0.7〜1.5キロ級の小型主体だが、まるで降ってくるかのように次つぎとカツオが飛んできた。撮影に回る私も、何発砲弾を食らったことか。
 
 ある程度画撮りを済ませたところで、私も左舷からフカセ釣りのタックルで参戦。大きめのシコイワシをすくい取り、手早くエラ掛けにして放り込む。
 イワシが着水すると同時に海面下に閃光が走り、リールから道糸が引き出された。7メートルほど送り込んだところでリールのドラグレバーを入れると、ラインが張りギューンッと竿が絞り込まれる。
 1キロ級の小型とはいえさすがは黒潮の申し子。何度もドラグを滑らせ、楽しませてくれる。
 カツオの食いは衰えることなく、足元はおろか船のデッキ一面が足の踏み場もないほどのカツオで埋め尽くされた。
 「魚が傷んでしまうから、いったん片付けましょう」
 ここで全員で手分けして足元のカツオを回収。当然クーラーは全員満杯。入り切らない分は船倉に収める。


 

 


 

 

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