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[マゴチ & シロギス]
東京湾奥金沢八景発…大貫沖〜海堡周り 一之瀬丸

マゴチ連発、キスも順調 !! チャリティー釣行会は大成功

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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年7月1日号

バラシの3連続に涙

 


今回、私が企画した仕立船には24 名の仲間が集まってくれた
バラシが連発したものの、マゴチのアタリも多かった
マゴチを釣るにはタナ取りが一番肝心です


 東日本大震災の被災者のために各ジャンルで義援金を募るチャリティー活動が盛んである。そこで私もチャリティー釣行会を計画したところ、
 「俺たちも一肌脱ぐか」と24名が賛同。ことの次第を相談した金沢八景の一之瀬丸も快く協力を申し出てくれたので、5月29日に仕立船を組むことにした。
 
 選んだターゲットはだれでも楽しめるシロギスと、ハラハラドキドキ感が魅力のマゴチのリレー釣り。
 開催当日は台風の接近に伴って一日中雨の予報であったが、皆さん熱い使命感に燃えているのかキャンセルもなく全員が集合してくれた。
 「潮具合から考えて初めにマゴチからスタートしましょう」という船長判断で、マゴチの仕度を済ませた7時30分に出船。雨は相変わらず降り続いていたのだが、幸いにも風は弱く、ベタナギの中、ポイントの大貫沖へと到着した。
 まずは震災でなくなった方がたへの追悼として献花の後、船の汽笛に合わせて黙もく祷とうする。
 「いいですよー。始めてください」
 やがて船長の合図とともに釣り開始。水深はわずか7メートル。着底を確認したらハリス分の1.5メートル分を巻き上げて静かにその位置をキープ。あとはサイマキ(小型のクルマエビ)が元気よく動いて、マゴチの食欲を刺激するのを待つだけだ。
 「ヒット」という声を聞いて右ミヨシを見ると、野口君がすでに大きく竿をしならせてバトルの最中。しかし3度目の突っ込みであえなくバラしてしまった。直後に横にいた松浦君の竿にも魚信が到来。
 「竿を下げて。まだだよ、まだ。グッと力強く入ったときが合わせのタイミング」とアドバイスを送ったのだが、まったく彼には余裕がない。
 グン! 竿が一気にのされた瞬間に私が「今だ!」と言ってしまったのが悪かったのか、彼は強引なビックリ合わせをしてしまった。
 幸いにもスッポ抜けは回避されたようでリーリングに入ったのだが、
 「あっ……」
 やはりこちらも痛恨のバラシ。さらに続いて、
 「よっしゃァ」と大ドモで玉芳君がヤリトリを始めるものの悲劇の連鎖は止められず、三度涙を飲むことになった。
 3人のサイマキを見ると、どれも尾羽根から数えて第2関節辺りに傷がついている。メゴチエサに比べれば食い込みが早いとされているサイマキだが、潮があまり動いていない今の状況では食いが浅く、くわえている程度だったのだろう。
 しかしマゴチのアタリは多い。すぐに、
 「キャ〜。きているみたいですぅ」とアシストを求めてきたのは蓮見純子さん。すでに3人のバラシを見ているだけに合わせもおっかなびっくりだったのだが見事にフッキング。無事にネットインしたのは42センチのマゴチであった。
 「やったー」と興奮冷めやらない彼女に対して、船内では拍手が起こった。


 

 


 

 

Page1 バラシの3連続に涙
Page2 後半のシロギスは順調



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。